瓶牛乳の生産量は過去10年で7割減少しており、2023年には生産量が4392キロリットルに達し、前年比で10.9%の減少が見られた。背景には、瓶洗浄に必要な水の大量使用や瓶回収の手間、瓶製造メーカーの撤退といった供給コストの増大がある。また、消費者の利便性重視の傾向や、瓶が割れる危険性も影響している。しかし、根強い人気を誇る瓶牛乳は、五感で楽しむ味わいの良さが評価されており、地方乳業ではこの魅力を守り続ける意義を感じている。
特に学校給食では、瓶牛乳の供給が依然として続き、地域ごとの努力で存続が試みられている。
瓶牛乳の生産減少は、経営効率が重視される現代において自然な流れの一部ではある。しかし、この現象が意味するものは単なる経済的な衰退ではない。瓶牛乳が持つ独自の魅力が失われつつあることは、単なる物理的な容器の選択に留まらず、我々の食文化の一部が消え去る過程を物語っている。
地方乳業がその価値を守り続ける姿勢には、消費者が失いつつある「体験」としての食文化を取り戻す可能性が見える。瓶牛乳に対して、単なる経済的な利益を求めるのではなく、その存在が持つ文化的意義を再認識するべき時が来ている。
解決策としては、まずは瓶牛乳の生産に関する政策的支援を強化し、特に小規模な地方乳業への補助を行うことが必要だ。また、消費者への教育や、瓶牛乳が持つ風味や価値の重要性を伝えるキャンペーンを行うことも有効だ。
さらに、国内外の観光業やインバウンド需要を活用し、瓶牛乳を文化的なアイコンとして再評価することも一つの方法である。
ネットからのコメント
1、そうなんですよね、やっぱり瓶だと味が違う。牛乳だけでなくソフトドリンクやビールなども。なので、手に入る場合は好んで瓶の方を購入しています。最近は完全ラムネ瓶の復活もあったとかで、改めて瓶の良さがじわじわときている気もします。個人的にはまた瓶が増えてくれると嬉しいです。頑張れ瓶牛乳!
2、牛乳瓶の紙蓋を集めるのが趣味で、旅行に行ったらその土地の牛乳を瓶で飲みます。道の駅や地元スーパー、牧場とか。何種類か商品がある場合、どれも欲しいので全部買います。1L瓶で大きめのキャップとかレアもある。持ち帰って、宿の冷蔵庫に入れて、翌日もお腹を下しながら飲む。このごろは瓶でも蓋はプラスチックのところが多くなっています。充填装置の更新が難しい小規模のところが紙蓋が残っているようです。コレクションは宝物です。
3、子どもの頃、家に宅配の牛乳だったので牛乳というのは、こういうものだと思っていた。
パックに入ったものを見たことがなくて、テレビの子ども番組で、牛乳パックを使った工作があると、これは何?、と欲しかったが手に入れることができず、悔しい思いをした。あと、セロテープというものも家になく、存在は知っていたが手に入れられなかったため、工作ができないという気持ちが思い起こされる。
4、昔は色々な駅で「ミルクスタンド」があって、ガラスケースに入っている黄金色のリンゴジュースやイチゴミルク、コーヒー牛乳がとても美味しそうに見えました。親が時々買ってくれたので目を輝かせながら選ぶと、売店のおばちゃんがピックで蓋を取って手渡ししてくれるのが幼なながら嬉しかった記憶があります。今ではミルクスタンドが減ってしまったけど、スーパー銭湯で自販機で置いあると思わず買いたくなってしまいますし、欲しい物を番号で選ぶように変わったとは言え、自分の子供が目を輝かしている姿に、昔の自分の姿を見ているようです。子供たちが、パックや缶に入った「普段、買う機会が多い物」と違って、「なかなか買う機会が少ない瓶に入った牛乳やコーラ」の方が美味しいと言うのは、そのような特別感や「五感で味わうヒンヤリ感」が手伝っているのかもしれません。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a081fce2f254b347d1decfef6e9897cff336b32f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]