今年1月、広島県の広陵高校で発生した暴力事案が波紋を呼び、全国高校選手権大会本部は8月7日、第三者委員会を設置して調査中であることを公表した。同日行われた広陵対旭川志峯戦後、日本高野連は、被害を訴える元部員からの情報を基に広島県高野連が学校に確認したが、内容は確認できなかったと説明。学校側は元部員の保護者の要望を受け、独自に第三者委員会を立ち上げ調査を進行中。

今後、日本高野連はその結果報告を踏まえ対応を検討する。

高校スポーツの現場で暴力事案が起き、しかも被害訴えが「確認できなかった」という曖昧な処理は、制度の甘さと隠蔽体質を示している。第三者委員会を設置したこと自体は一歩前進だが、それが形式だけで終われば意味はない。問題の本質は、被害者の声が軽視されやすい閉鎖的な部活動運営と、高野連や学校の自己保身構造にある。解決には①調査過程と結果の完全公開、②外部有識者による常設監査機関の設置、③部活動指導者の定期的な研修義務化と免許更新制が必要だ。勝利至上主義の陰で若者の安全や人権が踏みにじられることは許されない。スポーツは人格形成の場である以上、透明性と責任こそが信頼の基盤だ。

ネットからのコメント

1、学校がこうした暴行事件を把握していないのもどうかと思います。

被害者は例の告発された人間以外にもいるようですし、仮に今の時代でなくとも大問題になっていると思われます。学校側からしても私学だし世間にバレなきゃいいやって感じで実は放置してたんじゃないでしょうか。地元の評価は知りませんが広陵高校といえは全国的には高校野球で有名ですから。逆に把握出来ていなかった場合、例の監督はかなり陰湿なんだと評価することも出来そうです。

2、新しく告発された暴力事案に関しては、かなり信頼確度の高い内容だと思う。被害者の方からしたら被害を告発するだけでも精神的にもかなり負担があるのにも関わらず、実名での告発。その勇気に高野連はしっかり向き合ってほしい。すでに加害者として名前が拡散されている中には、出場をしてる生徒の名前もある。勝てば勝つだけ選手紹介の度にテレビで顔も放送される状況。学校側は初手からもみ消しの方向に動いていたみたいだけど、多くの国民が告発手段を持ち拡散ツールを持ってる今の時代に、そんな手法でもみ消せるわけもなく、結局その対応がより状況を悪化させただけだと思う。

3、第三者委員会を設置した！検証には時間がかかるので、結果が出るまでは処分ができない！という言い訳で、今大会中の処分の検討を避けるのが目的でしょう。ただ、勝ち残って目立てば目立つほど、来年度以降の入学者が減りそうな気がしますが。まぁ、野球で頂点を目指す子達（親達）は、それでも広陵を目指すんでしょうけど…。ただ、今回は監督も処分されそうなんで、来年度以降も「現状体制のまま」を維持するのは大変でしょうね。

4、「第三者委員会設置し調査へ」なのだから、結論が出るまで相当の日数がかかりそうです。当然、大会は終わっているから、世間の興味が別のところにいったことに結論の発表となるのでしょう。ちなみに、この事案の話を広島出身の方としていたのだが、「広陵高校は特殊な学校というか、かなりのスパルタだから、あっても驚かない」と言ってましたね。もちろん一人だけの感想に過ぎないのですが。三塁側応援席、2ブロックを埋めつくした保護者会の統制のとれたメガホンの動きを見ていると、保護者会にも上下関係がありスパルタ練習をしているのかと思ってしまう。

一塁側アルプス席で見ていたが、強烈な印象として残っている。