PS Vitaは2011年に発売されたソニーの携帯ゲーム機で、5型有機ELディスプレイなど高性能を備えていました。しかし、世界累計販売は約1581万台にとどまり、前世代機PSP(約8000万台)の2割程度でした。特に欧米ではスマホゲームの普及や据え置き機の人気に押される形で苦戦しました。一方で、日本市場では2019年まで約600万台を販売し一定の成功を収めた一方、グループ内製品の競合も指摘されました。
この機種の失敗は携帯ゲーム機全体の苦境の象徴でありつつ、後のゲーム市場に影響を与えた転換点とも捉えられます。
ソニーのPS Vitaは、高性能なハードウェアを売りにした先進的な製品でした。しかし同時に、ソニー内部での製品間競合や時代の変化、つまりスマートフォンゲームの急伸に対して適切に対応することができなかったと言えます。携帯ゲーム機市場全体が縮小傾向にあったことは考慮すべき状況ですが、それでも同じ時代に任天堂がニンテンドー3DSを比較的善戦させたことに照らし合わせ、PS Vitaが取るべき施策は存在したはずです。
まず、ソニーは早い段階で自社製品間の機能の重複問題を解消すべきでした。PS3やPS4との連携強化をすすめ、プレイ感を据え置き機と一体化させる戦略も考え得たでしょう。また、スマホ市場の成長に合わせ、スマホゲームにシェアを奪われるのではなく、共存する形のエコシステム構築に努めるべきでした。PS Vita専用アプリや特化したサービスをもっと積極的に提供していれば、差別化の余地もあったでしょう。そして、日本市場で成功を収めた事例を、欧米でも取り組む方法論に昇華する努力が必要でした。
PS Vitaは一時的に輝きを放った美しい挑戦でありながら、戦略不足によりその輝きを持続できなかった典型例です。同時に、その失敗から得られた教訓を基に、後続の成功に繋げられるかが企業価値を問う重要な点となるでしょう。
ネットからのコメント
1、今でも素晴らしい携帯機だと思っています。初期型は有機ELディスプレイで私はホワイトを購入しましたがパネルの発色は良く、今でも画面はめちゃくちゃ綺麗です。個人的に嬉しかったのはPSPのソフトやPS1のソフトをダウンロード出来たことです。ディノクライシスやバイオハザード、ウンジャマラミーなどをダウンロードし、今でもたまに遊んでいます。あとは少数派だと思いますがvitaでダンガンロンパにハマりました!しいて言うならサウンド面が少し弱いかな?スピーカーの音質があまり良くない。でも不満点は少なく、今でも所有欲を満たしてくれているハードです。最近は中古ショップでソフトが激安で買えるのでまた久しぶりに遊ぼうかな?
2、個人的には最高に好きなゲーム機です。ポテンシャルだけは高く、他の方が書かれている通りソフトがついてこなかったのが悔やまれます。
スマホすら普及していない当時にポケモンGOのような GPSを利用するゲームを作ろうとしていたのが印象的でしたね。まあ、出なかったんですが。操作はボタン、タッチなんでもあり。今のゲームでもマップだけはタッチ操作したいと常々思っています。
3、画質はキレイですし未だに動くので耐久性もあると思います。不満点としては専用メモリーカードが高すぎなのとバッテリーの持ちかな。私はPCH-1100でしたが2時間でバッテリー切れになり携帯機としては致命的だと思いました。尚、充電時間の方が長く3時間ほどです。。。3DSは6~7時間くらい遊べたはず。あと私は気になりませんが携帯機としては重たいという指摘もあったでしょうか。DL版になりますがPSPなどの古いゲームも遊べますし良いゲーム機ではあるんですけどね。
4、PS Vita の出荷台数が伸び悩んだ最大の要因は、やはりキラータイトル不足でしょう・・・本体ごと買わせる程の強力タイトルが無く、国内ミリオンセラー(100万本)に届いたソフトが『マインクラフト』のみという有様なので(汗)とりわけ前世代機PSPの爆発的な普及に貢献したモンハンシリーズのメインプラットフォームが、同時期に展開していた ニンテンドー3DS に行ってしまったのが致命傷で・・・皮肉にも3DS版『モンハン3G』が発売されたのは PS Vita 本体発売の1週間前(2011年12月10日)であり、もしこの作品が PS Vita ローンチタイトルだったなら、状況は一変していたのかもしれません。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/58cbf2142381f264f4331a3a5e5abf4cb6e7a095,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]