今年6月、神戸市須磨区のJR山陽線鷹取駅で、普通列車が駅を誤って通過するトラブルが発生した。運転士は前日の大雨によるダイヤ乱れの影響で、本来6時間予定されていた休憩が約1時間しか取れない状態で乗務していた。運転士は眠気を感じていたと説明したが、列車は駅を通過し、JR西日本は休憩不足を把握しながら乗務を続けさせていたことが分かった。

乗客の安全を預かる鉄道で、疲労した運転士を「問題なし」と判断して走らせたことは重大な管理上の欠陥である。眠気を感じる状態での運転は、本人の注意力だけに責任を負わせられる問題ではない。背景には、乱れたダイヤを優先し、安全確保のための余裕を削る運行体制がある。改善には、①休憩時間が基準を下回った場合は自動的に乗務停止や交代を行う仕組みの導入、②疲労度を客観的に確認する健康管理制度の強化、③異常時でも安全を最優先できる人員配置とダイヤ設計が必要だ。
便利さや定時運行を追い求めるあまり、人間の限界を無視する社会は危険である。安全とは「大丈夫だろう」という判断ではなく、「危険を起こさない仕組み」で守るものだ。
ネットからのコメント
1、前日の朝7時や8時に出勤して、本来であれば22時や23時まで乗務。その間に合計2~3時間程度の休憩が設定されており、1時間程度の仮眠をとる事も可能。夜は短ければ3時間睡眠。長ければ6時間ほど睡眠が取れるようになっている。朝は早ければ4時半ごろから、9時頃まで乗務。そこから残業(デスクワーク)があれば昼から夕方ごろまで残業。デスクワークの量は会社にもよりますが、乗務員の勤務はこんな感じです。そして、深夜時間帯にもかかってくるような大規模な輸送障害があれば、睡眠無しで夜の乗務から朝の乗務へ移行する事もある。実際の所、出勤日の最後の列車が終わって1時間程度休憩があったとしても、寝坊が怖いのでシャワーを浴びるだけで寝ない事も多々あります。そりゃまあ、そんな日の明け乗務はまともに仕事ができるわけないですよね。
2、自分は貨物列車の運転士してますが、貨物は通常でも2時間、3時間だけの休けいは当たり前で遅れの時は下手したら寝ずに折り返しって事もあります。他の会社含めて「休けい時間短いからもっと休ませてくれ」となかなか言いづらいのが現実だと思います。会社が変わらないと安全なんかとても無理です。
3、私の運転士職場においても、前日のダイヤ乱れにより、無睡状態であったということは年に数回聞きます。毎度事なきを得てますが、かなりギリギリの状態で運転されてました。点呼時に「寝不足により心身状態不良」と申告しても、交代を寄越してくれるのは極希。「何とか頑張ってくれ」と言われるか、上司(運転は出来ない)が添乗に来る程度が殆どです。今回は台風によるダイヤ乱れだったようで、「事前に人員を確保しておけ」という意見もありますが、限られた人員で、前後のシフトも守った上で休日出勤させる事も限界があります。通常通りでも、睡眠時間は平均で4時間あるか無いか程度。朝ラッシュで眠たそうに運転する運転士がいるのも無理もありません。
鉄道の安全運行は、常にギリギリで支えられているのが実情です。
4、「休憩1時間で乗務」は、あってはならないことだが、大幅なダイヤ乱れが起きてしまった時には、「仕方ない」ことでもある。これを完全に防ごうと思えば、稼働している乗務員と同人数の予備要員を、宿泊所に待機させておくぐらいしか方法が無いが、実質的には、不可能。あとは、大きな輸送障害が起きた翌朝は、始発から朝8時か9時ぐらいまで、全列車を運休させれば、睡眠時間はなんとか確保できる。それを社会が受け入れるかどうかなんだよな。たぶん、受け入れないだろうな。でも、本当に「安全」というものを確保するためには、そこまでする以外、方法がないんだよね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/9aa4eb274e80744dd0024f10a7bb258702933746,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]