日米欧の大学・研究機関14機関が、国産フィジカルAIの研究開発で連携することが判明した。産業技術総合研究所(産総研)が中核となり、英ケンブリッジ大、米カーネギーメロン大などの研究者やAI権威ヨシュア・ベンジオ氏ら総勢200人超が参加する。研究成果はソフトバンクなどが設立した新会社「ノエトラ」のAI開発に活用し、日本企業へ開放する予定。視覚・音声・空間・触覚などを理解し、ロボットや製造現場で活用するフィジカルAIの実用化を目指す。

フィジカルAIの開発競争に日本が本格参入すること自体は歓迎すべきだが、問題は「研究連携」という看板だけで終わらせず、実際の社会実装まで責任を持てるかだ。日本は過去にも優れた技術を生みながら、事業化や国際競争で後れを取った例が少なくない。今回も巨額の公的資金を投入する以上、研究者の名簿を並べるだけでは国民の期待には応えられない。
本質的な課題は、技術力だけでなく、産学官の連携不足、規制対応の遅れ、挑戦する企業を支える環境の弱さにある。改善には、①研究成果を迅速に企業へ移転できる仕組みの整備、②AI人材を継続的に育成する教育投資、③安全基準やデータ利用ルールの早期整備が不可欠だ。さらに中小企業も利用できる環境を作らなければ、一部大企業だけの技術になってしまう。
AI時代に求められるのは「世界級研究者を集めた」という実績ではなく、「社会を変える成果を届けた」という結果である。日本が本当に勝つには、研究室の栄誉ではなく現場の価値創出を最優先する覚悟が必要だ。
ネットからのコメント
1、日本は製造業が強みだから、実際に動くロボットや工場を動かすAIなら、日本がずっと培ってきたものづくりの経験が活きてきそうですね。現場で積み重ねてきた技術やノウハウをAIと組み合わせれば、日本ならではの強みを発揮できる可能性は十分あると思います。世界の優秀な研究者と連携し、研究だけで終わらせず、国内企業が使いやすい形で実用化まで進めてほしいです。こういう日本の強みが活きる分野で、少しでも世界をリードできたらうれしいです。
2、産学連携でかつ、世界で取り組まれるとのこと。フィジカルAIは日本が得意としてきた分野でもあり期待します。成功例としてIEEEのように世界各国が共通で取り組む仕様の策定を行われ、日本だけがガラパゴス化しないようこれまでの失敗を教訓にスピード感をもって取り組んでもらいたいと期待します。
3、AIは、すでに米中が何歩も先を走っています。でも、ロボット・工場・自動車を動かすフィジカルAIなら、日本には世界トップクラスの製造業という最大の強みが活かされる可能性がある。ここに研究開発を集中する戦略は理にかなっています。大事なのは、論文で終わらせず実際の製品や工場で使われる技術にすること。日本は基礎研究は強いのに事業化で負けるケースが多かっただけに、今回は「世界初の実用化」までやり切ってほしい。
4、フィジカルAIに力を入れる方向性は、日本の製造業やロボット技術を考えれば期待できるものだと思います。ただ、これまでも優れた研究が実装まで結び付かなかった例は少なくありません。研究そのものではなく、社会実装まで進めて初めて競争力になるはずです。
海外との連携自体は歓迎ですが、研究成果や現場データ、知財が国内産業へどう還元されるのか。その仕組みまで含めて見守りたいと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/0d9c158ae63468d77f86904b8dc3276a208ae4e7,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]