京都大学の熊谷誠慈教授とAIスタートアップ「テラバース」が、キリスト教プロテスタントの教義を学び質問できる「プロテスタント教理問答ボット(カテキズムボット)」を開発した。2023年10月16日に発表されたこのボットは、16世紀の宗教改革の重要な教理書である「小教理問答」や「ウェストミンスター小教理問答」、新約聖書を参照し、AIが関連する回答や解釈を提供する。
過去には仏教対話AI「ブッダボット」を開発し、ブータンで450人以上の僧侶が利用している。本プロジェクトでは、「ハルシネーション」による誤情報の懸念から一般公開は慎重に進められ、プロテスタントの教会や学校での導入が検討されている。

AI宗教対話ボットの開発は新しい技術への挑戦を示しているが、その裏には深刻な問題が潜む。現状では、チャットGPTによる補足説明が誤情報を表示する「ハルシネーション」の恐れがあり、宗教リテラシーが求められる。この問題は制度の欠陥とも言える。AIは先端技術として期待されるが、情報の正確性が保証されていない点は危険性が高く、公共の安全に関わる問題でもある。この欠陥を改善する具体策として、徹底した情報検証機能を導入する、利用者へのリテラシー教育を強化する、そして誤情報を未然に防ぐAI監視体制を構築することが挙げられる。
技術の進化は人間の英知と調和してこそ真価を発揮する。倫理観と技術の融合は喫緊の課題であり、この問題を乗り越えることで初めて人々が安心して利用できる未来が拓ける。
ネットからのコメント
1、どの宗教でも各派の解釈に異なるところがあり、統一した見解ではありません。AIがどのような形で問答するのか、もっと言えばどの宗派の見解をもとにして回答するのか興味深いところ。AIでの問答が当たり前の世の中になったら、特定の宗派の見解が支配的になってしまうことが考えられます。
2、こういうのってはたして神様(仏様)は、AIを通して人間に語りかけてくるか?自律型の人型ロボットに魂は宿るか?これらの問題に正面から向き合わないと、ただの宗教哲学を利用したインテリの言葉遊びになってしまいます。同じデータの読み込み手法でナチズムでも、共産主義や毛沢東思想、主体思想も果てはオウムの教えも構築できてしまう。要するに効率の良い洗脳に使えるということです。AIに思想を語らせるのは、より慎重であるべきと個人的には思います。
3、私はクリスチャンではないが中学の頃教会のジュニアクラスに通っていた。
で感じたのは、聖書に書いてあることをどう解釈するか、牧師さんそれぞれによっても違いがあるけど、それが逆に自由度に思えて面白いなということ。BOTが宗教理解につながるのは良いけど、それだけが正しいという原理主義的な反応する人が出てきはしないだろうか。
4、これは仏教界の話ですが、あるお坊さんに「仏教って、お釈迦様の教えですよね?ではなぜ、あんなに多くの宗派に分かれているんですか?」って聞きました。その方はちょっと考えた末に「弟子の解釈の違いじゃないだろうか」って答えてくれました。同じ質問を、別のお坊さんに聞きました。その答えは「宗派のトップになりたい人が多かった、って事でしょう」と答えてくれました。どっちも合っているような気がします。キリスト教も同じでしょうか…。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/dd2a805641e8bb72fcb5bff956b8aa2547b80f0b,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]