このニュースについて、以下の形で対応します。
事件概要:
日本では官民共同で総額3兆円規模の国産AI(人工知能)開発計画が進行中です。2024年春にソフトバンクなど十数社が出資して新会社を設立し、26年度から政府が5年間で約1兆円を支援する方針です。
新会社は「1兆パラメーター」を有する国内最大規模の基盤モデル開発を目指し、開発されたAIは日本企業に開放される予定です。また、電力消費が少ないAI開発を目指し、GX経済移行債の活用も検討されています。ソフトバンクは苫小牧市と堺市でのデータセンター整備を進めており、26年度までの稼働開始を目指しています。これらの取り組みにより国産AIの競争力強化、産業振興、安全保障リスク軽減が期待されています。

コメント:
日本が進める国産AI開発計画は、経済安全保障の観点から重要である一方、その裏には深刻な課題が潜んでいます。総額3兆円もの巨額投資は、その効果や透明性の担保が不十分ではないかと感じざるを得ません。過去に巨額の国家投資が失敗に終わった事例もあり、その教訓を活かす必要があります。
まず、官民共同による資金投下に見合う成果を上げるためには、効率的な資金配分が必須です。研究の進捗や成果に対する定期的な評価制度を設け、基準を満たさないプロジェクトには大胆に支援を見直す仕組みが不可欠です。第二に、国民がこうした巨額投資の状況を理解し監視できるよう、透明な情報公開を促進するべきです。第三に、国内の中小企業やスタートアップがその恩恵を受けられるよう、より広範な支援体制の構築が必要です。
日本がAI分野での競争力を取り戻すことは、未来の国力を左右する重要な課題です。しかし、それは政府や一部の大企業だけでなく、国民全体が納得し参加できる形で進められる必要があります。健全で効率的なプロジェクト運営こそが、真価を問われる鍵となるでしょう。
ネットからのコメント
1、今からディープラーニング分野で米国を単独で追い越すことは、現実的とは言い難い。計算資源、人材、データの集積において依然として大きな差があり、短期間での逆転は困難である。むしろ、米国との協業に十分な予算を投じ、技術の社会実装を加速させる方が合理的な選択といえる。
とりわけ重要なのは、人工知能そのものの開発競争に注力するよりも、「どのように活用するか」に資源を集中することである。具体的には、伝票整理などの事務作業の自動化、複雑化した法律・行政手続の簡素化支援、自動運転を含む社会インフラへの実装など、優先的に取り組むべき分野は数多く存在する。もしソフトバンクが主導的役割を担うのであれば、スマートフォンを基盤とし、既存の人工知能技術を活用したユーザー向けコンテンツを強力に推進すべきだ。その延長線上では、少なくとも現行の音声アシスタントを上回る利便性や統合度を備えたサービスを目指す余地がある。
2、国の補助金を得て、数億使って、精度が高く、国民のためになるAIが出来上がったが、市販されなかった場面を知っている。お金を使うが成果が出ない、基礎研究ってそんなものと思ってきたけど、これは違う。製品として世に出せるところまで達していたのに出せなかった。出口戦略が本当に大切だから、どういう人にどうやって使用してもらって、どの様にお金を集めて持続可能な事業にするか、そこだけは徹底して入り口で検討してほしい。
今まで補助金を出して、お蔵入り、失敗したAI開発の例は五万とある。振り返って、生きた金にしてほしい。国内にも優秀な技術者はいる。企業が抱えていたりするけど、本当に国総出でやるなら、口利きしやすいところにお願いするんじゃなくて探して欲しい。教師データの確保の問題、それから重ねて出口戦略のところはつめてほしい。
3、ソフトバンクは2025年10月に保有していたエヌビディア株を一度全て売却し、そのお金でオープンAIに投資したり、さらにその後、ポートフォリオの為に再び市場でエヌビディア株を購入しているそうです。また、エヌビディアのGPUは高いので、今はGoogleや他企業が独自のAI向け半導体を用意する流れもあるそうです。一方で、政府はサカナAIへも支援しています。この記事だけでは、AIをめぐる動きの全体像は見えにくいですね。
4、遠からずAI開発、活用に関わる身からして、国単位で本腰いれるのは必要で、むしろ遅いくらいだと思う。現場だけでは限界が来てる。一方で官民限らず蔓延る予算使い切り体質や、マージン抜き取りにより結局レベルの低い企業、外国企業へ貴重な予算が流れることは絶対に避けて欲しい。
透明性と定量的な評価、長期的な視野を抜かりなくお願いしたい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d337a30e1cbda60c2a48c9329b5726d6000f5240,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]