2023年10月21日、TBSの番組「サンデージャポン」に出演した放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏が、政府高官の核保有に関する発言について批評した。発言者は東アジア情勢の緊張を背景として個人的見解としつつ「核は持つべきだ」と述べ、野党からは更迭を求める声が挙がっている。
デーブ氏は平和憲法や被爆者の伝え続けてきた平和の理念に言及し、「核保有はマイナス面が大きい」との考えを示す一方、オフレコの掟破りという側面にも触れた。発言を巡る議論は安全保障政策の方向性に対する賛否を浮き彫りにしている。

一国の安全保障政策を担う幹部が「核保有」を支持する発言を行ったことは、単なる個人的な意見発表として片付けられるべきではない。今回の発言は、日本が戦後一貫して掲げてきた非核三原則に反するとともに、平和国家のシンボルとしての国際的信頼を揺るがしかねない危険性をはらんでいる。特に、被爆国として被害の悲惨さを訴える立場からすれば、この発言は被爆者や平和を希求する人々への侮辱と受け取られよう。
この問題の本質は、個々の発言者の見解に留まらず、不安定化する東アジア情勢に対して日本がいかなる価値観で臨むべきかという国家の中長期的な課題にある。
核保有論を是とするための情報開示の欠如、議会での十分な議論を経ない政策決定の危険性、さらにオフレコという形式を踏みにじった情報操作的な発言方法は、政治の透明性を損なう不適切な形式だったと言わざるを得ない。
解決策として、①紛争抑止のための外交的努力を一層強化すること、②非核三原則を遵守し国際的な信頼を維持すること、③議会で核保有の意義について透明性を持って議論を重ねることが必須である。これらを欠いた政策決定は、国民感情や被爆者の想いに背を向けるものだ。
日本は“平和の象徴”としての道を歩み続ける覚悟を持ち続けるべきである。核兵器保有を進めれば、戦争から得た教訓を投げ捨てる結果となる。それは、日本が誇るべき信頼とプライドを根底から破壊する行為である。
ネットからのコメント
1、「日本は決して他国を侵略しないただし、攻撃されたらやり返す」という姿勢と態勢を構築する時期に差し掛かっているのかもしれません。戦後80年、日米安保もあって幸いにも日本は平和を保つことができました。そしてこれからも平和を保つことが必要です。
他方、軍事力を増強させ続け、反日思想を持った核保有国に囲まれた現状を見ますと、今まで通りでいいのか、日本におけるこれからの安全保障のあり方を真剣に考えていく必要があると思います。
2、被爆者のみなさんにも様々な意見がありますよ。団体の主張がやたら強く政治色を帯びているだけで、(使用したアメリカにではなく)日本政府に金払えとノーベル賞受賞式でアドリブで訴えるような連中を過剰に尊重する必要はないと思います。日本人を裏切っているのはどっちかと。核を世界からなくす、なんてもう不可能ですから。それならせめて、再び日本に核を使用されることのないよう全力を尽くすことがより優先されることなんんじゃないですか。そのために核保有が抑止力に働くなら大いに考慮の価値ありでしょう。中国が日本に攻撃しまくっている現状、トランプ政権は日本を守るかどうか怪しい、となれば独自の核保有論が出てくるのも自然な流れでしょう。相手は核持っているんですから。
3、日本を取り巻く安全保障の環境は劇的に変わってきています。超音速ミサイルや無数のドローン攻撃には日本の防衛は無力です。
というか 技術的に迎撃するのは不可能だとおもわれます。唯一 残された方法が抑止力ではないのでしょうか。核は有力な選択肢のひとつです。
4、戦争をしないために防衛力というものはあるのです。防衛力が弱い国があれば軍事強国は領土の野心を駆り立て、弱い国へ何らかのもっともらしい理由をつけて攻め入ることを歴史が証明しています。想定される敵対国家の軍事力を100とした場合、日本も防衛力を限りなく100に近づけなければ国家を維持することが危うくなることぐらい子供でも理解できることだと思います。そのうえで平和憲法が存在するわけですから、自ら他国へ攻め入ることがないことをもっとアピールするべきだと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/46cfc136d2800952a1f15d7f393fe25e3c67c80f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]