2023年10月20日、ノーム米国土安全保障長官は、米沿岸警備隊が南米ベネズエラ沖の公海上で石油タンカーを拿捕したと発表しました。今回の拿捕は、10日に続いて2隻目となります。発表によれば、沿岸警備隊は米軍の支援を受けて行動し、タンカーは以前にベネズエラに寄港していました。公開された動画には、武装した米捜査官がヘリコプターからタンカーに乗り込む様子が映し出されています。
この行動は、地域の麻薬テロリズムの資金源となる石油の違法輸送を阻止するためのものです。トランプ大統領は16日に、ベネズエラへの石油タンカーの出入港を「全面封鎖」するとともに、ベネズエラへの石油利権の返還を要求していました。

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南米ベネズエラ沖での米国による石油タンカーの拿捕は、国家間における権力行使の陰湿さを露わにします。この事件は、単なる不正行為の摘発ではなく、国際法の境界を曖昧にし、力の行使によって利益を得ようとする危険な先例を作りかねない点で問題です。国際的な制裁下にあるベネズエラに対する米国の強硬な政策は、石油利権の返還を要求する一方で、その地域の安定を脅かしています。また、拿捕された船舶が麻薬テロリズムの資金源として機能していたとするなら、確固たる証拠が求められるべきであり、法治に基づく対応が不可欠です。
問題解決には、まず国際的な協調体制の構築が急務です。さらに、制裁の適用範囲と手続きの透明性向上を図るべきです。最後に、公海上での権力行使は国際法に則った形で行われるべきであり、その監視体制の整備が重要です。このような行為により、人類の共有資源である海洋の自由が脅かされることは、逆に民主主義の根幹を揺るがすものであり、強く非難されるべきです。
ネットからのコメント
1、どんどん世界の様相がWW2前夜と酷似し始めていますね。日本人が間違ってはいけないのは、正義が勝利するのではなく、勝利の後に正義がついてくる、点です。米国や中国ロシアをどれだけ非難しようが日本が負けたらおしまいなのです。他国の非道な行為を非難する前に日本の立ち位置を進捗に見極めましょう。日本の至上命題は中国を確実に抑止する事、若しくは戦争が避けられない場合は確実に勝つ事、です。その為には汎ゆる手段を講じるべきです。その手段が非人道的であってもです。
2、わずか10日ばかりの間に2隻のタンカーが拿捕され、麻薬テロの資金源を断つというアメリカ側の主張と、トランプ大統領の出入港封鎖表明が重なり、軍の支援や映像公開まで含めて圧力の誇示が鮮明です。
ベネズエラ側の対応次第では、さらにエスカレートする可能性もありますよね。アメリカとしては抜け道を塞ぎたい考えでしょうが、公海での行動が常態化すれば、国際社会との摩擦は避けられないと思います。
3、「ベネズエラに石油利権の返還を要求」という部分は、誤解されやすい所だと思います。ベネズエラの石油産業は元々メジャーが開発したものでしたが、当初ほぼ税金ゼロで会社が儲かっても国や国民にうま味はほとんどない状態でした。国民からの反発もあり税金がどんどん上昇し、最後には1976年に石油産業自体を国有化したという歴史があります。その国営化した際に、米メジャーが撤退する過程で「係争」を国際仲裁に申し立て、補償の支払いを命じられましたが、その支払いは全く進んでいません。今回の”利権の返還”は、この賠償金の清算がトランプ氏の「奪われた資産」論に結び付いた結果と思います。おそらくトランプ氏は、不遇の扱いを受け撤退させられた米企業を「さらに有利な条件で再参入・権益付与」まで踏み込むと予想します。もし石油産業を米国が取り上げたら、輸出の9割超を占めるベネズエラ経済の息の根は止まるでしょうね。
4、トランプはがっつりベネズエラの石油利権を奪い取ると明言してしまったので、完全にいつも通りのアメリカ、中東の再現になりつつある。トランプがずっと言っていた薬物との戦い、取り締まりも、これの伏線にしか見えなくなってしまった。ベネズエラは問題も多いが、トランプのほうが余程ヤバい。やり方がえげつない。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3d5d9393f10fa07ba927a7ed3fda16755e555b92,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]