事件概要:
2025年の日本プロ野球(NPB)シーズンは、過去最多の観客動員数2704万286人を記録した。858試合が行われ、特に阪神タイガースは動員率95%以上を達成。しかし、この成功の裏には、20年間でプロ野球ファン数が半減した深刻な問題がある。地上波中継の減少が一因で、現在の観客動員はリピーター戦略によるもので、既存のファンに依存している。
この状況は新規ファン獲得を困難にし、地方のファンが減少している。

コメント:
日本のプロ野球界の観客動員数が過去最高を記録したことは一見喜ばしい成果に見えますが、その裏には重大な問題が潜んでいます。まず、20年でファン数が半減している事実は、NPBの現行のマーケティング戦略が新規顧客開拓を怠っていることを示しており、既存ファンへの依存が極限まで進んでいます。この背景には、地方での公式戦が減少し、若い世代が野球から離れている現状があります。問題解決にはまず、若年層に対する鉄壁のリーチ戦略を構築すべきです。年間の公式戦を増やし、地方縁故地での試合を戦略的に開催することで、地元住民の野球への興味を再燃させるべきです。さらに、視聴体験をデジタル化し、オンラインプラットフォームを最大限に活用して視聴率を向上させることも不可欠です。
NPBは新たな顧客を引き込むことで健全な成長を維持し、大谷翔平をはじめとするMLBのグローバルなマーケティングの脅威を克服する必要があります。プロ野球が国民の娯楽として再び繁栄するためには、古い体制からの脱却と時代に即した戦略が求められます。
ネットからのコメント
1、野球だけの現象ではなく、あらゆる趣味娯楽において多様化、希薄化、もしくはマニア化しているのでは。昔だったら、共通の趣味や話題ですぐに盛り上がりましたが、今は相手の関心事に馴染みの薄いものが多く当たり障りない話題に切り替えることもあります。数え切れないくらいの選択肢があり、世界があまりに広がった現在においては、こうしたことは避けられないかもしれません。人口減少の影響があったとしても、そこが本質ではないように思います。
2、昔のプロ野球が異常なだけであり、NPBファンが減っている事についてはある程度は仕方ない。地上波の事にも触れているが、今スポーツは野球に限らず専門チャンネルで見る時代であり、地上波が減る=新規ファンが減るという論理は違うと思う。
球場に行って感じるのは女性ファンの多さ。この部分はNPBの努力の賜物だろう。特にパリーグの試合では30年前は女性はほとんど目かけなかったが、今や出待ちをしている人もいる。ただ新規ファンの開拓は必須だろうね。特に子供たちの野球離れは防がないと。野球ができるグランドは限られる事に加え、野球はある程度上手くならないと面白くないから飽きちゃうんだよね。野球教室や中学のカップ戦開催など各球団は頑張っていると思う。何とか結果につながって欲しい。
3、確かにビジネスとしては飽和状態に近づいてるのでしょうけど、それでもプロ野球全体で考えると、健全なビジネスになったと思います。記事でも書かれている親会社依存の運営から、ちゃんとお客様からコンテンツの対価を受け取る真っ当な商売になって、昔の広告塔方式よりはずっとサステナブルなのでは…。ただ、野球やプロスポーツに限らず、娯楽全般が多様化・分散化し、国民的コンテンツってほぼ無くなり、あらゆる娯楽はそのファン向けのものになってますよね。なので余暇のための時間・お金を奪い合う、娯楽業界全般の競争はどんどん熾烈になってるなー、とは思います。
4、昔の狭い球場で統一球でもなく、毎年3割打者が両リーグ10くらいいて、投手の防御率が2点台ならタイトルを獲れる時代は今よりホームランが多く華やかさがありました。地上波放送もあったから脳内に刷り込まれた人が多かったのでしょう。MLBのように球の反発計数を調整したり、ストライクゾーンを狭くしたり、ベースを大きくするような細工をして欲しいとは思いませんが、野球の面白さをライトなファンにもわかりやすい伝わるように、やはり大谷翔平に続くスーパースターの育成だ必要ではないでしょうか。ただ、時代が変わり、昔のようになるのは無理でしょうね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/7a64109ae289011528c63c9ef0bebdeed1cc5a9e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]