年末の大掃除シーズンを迎え、多くの人が不要品を整理してフリマサイトで売却しています。その中で、政治家や著名人の名刺が高額で取引されていることが話題になっています。高市総理大臣や安倍元総理大臣の名刺がセットで売られ、田中角栄元総理大臣の名刺は5万5000円で販売されました。しかし、吉村洋文知事は名刺の転売が信頼関係を損なうと批判し、フリマサイト側も個人情報が含まれる商品は削除する方針です。

この取引の背景には、名刺の物としての価値を認める声がありつつも、プライバシーや個人情報保護の観点から問題視する意見があります。法的問題は少ないものの、信頼関係の維持の観点から慎重な対応が求められています。

このような現象は、単なる趣味という枠を超えていると言わざるを得ません。政治家や著名人の名刺が高額で取引されている現状は、個人情報の保護が疎かにされていることを示しています。名刺は本来、面会した相手に対する個別の情報提供です。これを転売する行為は、その意図を大きく逸脱し、信頼を損なう結果を招きます。

この問題の核心は、個人情報の管理に対する意識の低さです。関係者の同意なく個人情報が流通することは、著名人に限らず、誰にとっても安心できない環境を生み出します。名刺取引のマーケットが成立していることは、制度の欠陥を突いている証拠です。まずは、個人情報の保護に関する法整備を強化すること、フリマサイトにおける販売物の監視体制を厳格化すること、名刺に記載する情報を最低限に抑えることが求められます。

名刺の価値が高まるのはデジタル時代にも関わらずアナログへの郷愁かもしれませんが、その裏には、私たちが安心して情報を共有するための最低限のルールが欠けていることも示されています。名刺一枚の取引が、私たちの個人情報について考え直すきっかけとなることを期待します。

ネットからのコメント

1、著名人の名刺は骨董的価値の部分と別に悪用するための価値もあるからね。現役の有名人なら知り合い、故人であったら親族関係等を装った詐欺に利用できるから犯罪者にとっては本物の名刺ならフリマで高値で買う価値は十分にあると思います。

つまりフリマが犯罪の温床になりかねませんね。

2、名刺なので、簡単に誰でも作成できるので偽物を高い金を出して買う人も出てくるでしょう。本人にもらうのがやはり1番価値があると思います。極道の名刺は高級な和紙でできていたり、代紋かが入っていたりコレクション性は高いと思います。仕事柄1日に名刺を五十枚くらいもらったり交換する事がありますが、そのままゴミ箱に捨てる事もままあります。日本人特有の文化でしょうね。

3、名刺は印刷物なので誰でも簡単に人の名前でも作れる。自筆の名前入りや手書きメッセージなど書かれているなら額に入れて飾りたいなど欲しい方もいそう。

4、政治もエンタメ化してきたことの顕われだろうね。高市総理自身がsnsでの発信を旧来のメディア以上に重要視していると公言しているしね。ちなみに、今ヤフオクで岸田文雄氏の名刺が1,500円で出ているが、今のとこ誰も入札していないね。本物にしても高いな。そんな感じで政治家もランク付けされるのも笑える。故人の総理大臣経験者の名刺セットとかは数万とかで取引されてる。

岡田かつや氏の名刺が3,000円で落札されていたのにはビビったわ。宝くじ10枚買ったほうがええやろ。