2025年9月、ニデックは関東財務局に提出を延期していた有価証券報告書を提出しましたが、監査法人のPwCジャパンは「意見不表明」としました。過去の監査を担当したPwC京都は、ニデックの元幹部によると、何度も不適切な会計処理を指摘しましたが、永守重信氏は監査法人に圧力をかけ、物が言いづらい状況を作り出していました。特に22年6月に永守氏の指示で、エンブラコ・ブラジルの不適切会計調査に際して費用負担を監査法人に求める交渉を行い、フォレンジック調査が必要とされる事態が発覚しました。

この事件には深刻な問題が潜んでいます。企業が監査法人に圧力をかけることで、監査の独立性が脅かされる状況は非常に危険です。まず、監査法人が企業からの収益依存を減らし、公正に業務を行える環境を構築することが必要です。次に、監査プロセスに透明性を確保し、外部監査機関による定期的な独立監査で、企業の不正を早期に発見できる体制を整えるべきです。さらに、内部通報制度の強化によって、従業員が不正を安全に報告できる環境を作ることが欠かせません。企業倫理と監査の独立性を確保することで、経済活動の公正さを守り続けることが可能になるでしょう。日本の企業文化の変革は待ったなしです。業界全体でこの危機に立ち向かうべきです。
ネットからのコメント
1、これまでの永守氏の評判からも、この記事に驚きはない。永守氏ならこのくらいはやっているだろう。
社内では絶対的な独裁者で、永守氏に睨まれたら生きていけない。そんな環境で、社員はとにかく誤魔化し隠蔽することが常態化していただろう。そういう風土を作ったのは永守氏でありその責任は極めて重い。今回、代表から退くとのことだが、それだけで済むはずがない。本人はそのことに気づけないかもしれないが、株主は許さないだろう。
2、永守氏がやってきたことが如何に滅茶苦茶だったかよくわかるエピソード。永年それに抗えなかった監査法人も問題だが、大企業の経営者としてはあるまじき振る舞いだろう。未だに名誉会長に収まっているのだから、全く何も反省してないだろうし。社長はじめ、現経営陣も引き続き会長を見ながら仕事をするのだろう。取引先がこのような企業とは関係を絶つべき。
3、経営は「成功したらそれが正しい」という道理が通りやすい世界。それを地で行ってたのが永守重信という人物だった。その成功が揺らいだ今、オセロのように彼の評価がひっくり返されている。彼の剛腕な経営スタイルは、時代性と乖離しつつも、それゆえに実力主義的な価値観を持つ人たちに支持されてきたのだと思う。
存命中のほかの経営者たちよりも、伝説として語られているような世代に通じるあり方だった。共感するかはともかくとして、経営者の一つのモデルとしては認識していた。そうした人物の名声が剥がれ落ちていくさまを見ると、社会の変動に怖さを感じる。全くの他人事ではあるけど。
4、「粉飾決算」が明確になり次第株主代表訴訟に参加するよう弁護団から案内が回ってくるはずだし、監査法人との癒着についても不法行為の民事訴訟が提訴される可能性がある。「意見不表示」は自分を守るために妥当だったと思う。この会社は他にもインサイダー取引や不適切な就労問題などがウワサされていたのに、何の調査もされないのが不思議だった。資本主義社会では淘汰されて当然だ。私にはこんな会社が生き残ってるのが失われた30年そのものの姿に見える。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/00b8b295f8a7855968f5471fc7cec897a0df21a5,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]