ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は24日、ロシアによる侵略終結に向けた20項目の和平案を公表しました。この案は、米フロリダ州での米国との協議から絞り込まれたもので、当初の28項目案からまとめられたものです。「安全の保証」には、NATOの集団防衛に近い枠組みが提案され、ウクライナ軍を80万人に維持し、ロシアによる不可侵を法的に確認することを求めました。
領土問題では、東・南部での前線凍結や非武装地帯の設置が議論されていますが、ロシア側が案を受け入れる見通しは立っていません。

ウクライナの和平案は、長引く対立に終止符を打つための重要なステップですが、根本的に批判を必要とします。まず、「安全の保証」としてNATOに近い枠組みが提案されましたが、これは地政学的リスクを増大させ、またロシアの強い反発を招く可能性があります。このような提案が実際に機能するかは不透明であり、現実的な解決を見据えた議論が不足しています。また、領土に関する提案は複数ありますが、具体的な合意がないまま進められることで、再度の紛争リスクを生じさせかねません。
この問題の本質は、国際社会が強力な仲介と実効性のある合意形成を欠いている点にあります。まず、国際仲裁機関を設立し、独立した監視団が現地で直接的な調査と報告を行うことが必要です。
次に、包括的な自衛の枠組みではなく、段階的な軍縮や経済交流を促進することで信頼を醸成する措置が考えられます。さらに、経済的圧力を通じた外交手段によって、具体的な和平プロセスを進めることが求められます。
終わりに、今回の和平案がもつ不完全さを看過してはならず、一方でその意義を認識した上で、より実行可能で調和をもたらす道筋を見出すことが国際社会の責任です。
ネットからのコメント
1、ドネツク州を、ほぼ手中にしたロシアが生半可な和平案で納得するわけがない。残念だが、侵略国家ロシアにウクライナは領土を割譲されようとしている。恐ろしいのは、これ幸いと中国が台湾にアメリカが南米にと資源、領土を求めて戦争を仕掛ける可能性が高まってきたことだ。日本は、海洋国家である事が幸いしているので、外国から攻撃してくる船や潜水艦を沈める兵器の増強を中心に軍事力強化に一刻も早く努めないといけないと思う。
2、まだまだ、ウクライナへの「安全の保障」や、領土割譲、原発の扱いを巡って、露ウの隔たりは何ら解決されていないと思います。アメリカはロシア側に歩み寄っていますが、ロシアに余りにも優位な形での交渉では、侵略戦争が正当化されかねません。
他方で、ある程度は妥協点を見出さなくては、和平とならず両国の犠牲者が増えるばかりであり、それは一刻も早く止めなければ行けません。和平交渉を引き続き行って、かなり難しい落とし所を見つけて欲しいと思います。
3、アメリカや国連さえも機能しなくなった時代確かな事は大国の各国首脳は平和を唱えてる間にも軍備を整え、資源や利益を求めてるって事支援や援助を盾に巧妙なビジネスを展開し自国の事のみを考えてるって事抑止と牽制によって平和が保たれてる核保有狂国に囲まれてる日本もいつまでもATMやってる場合じゃなく世界の動きをしっかり見て日米同盟を過信せず、自国は自国で守る準備が必要賛否はもちろんあるけど攻めるためじゃなく、守るためにも核抑止は本当に必要な時代なんじゃないかなと思うこの議論から目を逸らしうやむやに先送りする事はもうできないんじゃない?遺憾砲じゃ命がもう守れないのは間違いないんだから
4、この枠組み案は「和平」と「抑止」を同時に成立させようとする現実的な試みだと思います。特に、再侵略を前提に安全の保証と制裁復活を組み込んでいる点に、ウクライナ側の苦い経験が反映されている。
一方で、領土問題を棚上げしたままの凍結案は、紛争の先送りに過ぎない危うさも孕む。ロシアが安全保障の枠組みに反対する以上、合意の成立は容易ではなく、国際社会の関与の覚悟が問われていると感じます。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/28ccadd0a90fd7027fccbdfa5f445bd9f880adfe,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]