太平洋クロマグロの資源管理を協議する国際会議が閉幕した。日本は資源量の回復を理由に、30キロ以上の大型魚の来年の漁獲枠を今年比25%増とする案を進めていたが、最終日にメキシコが突然反発し合意に至らなかった。来年の枠は今年並みとなる可能性が高い。

資源管理をめぐる国際協議で、最終日に一国の態度変更だけで合意寸前の議論が崩れるのは、あまりに不安定だ。もちろん水産資源は各国の利害が絡むため慎重さは必要だが、科学的根拠と事前協議を重ねたうえでの判断が、直前の政治的反発で止まるなら制度として脆い。問題の本質は、資源回復の評価、漁業国間の利益配分、合意形成の手続きが十分に透明化されていない点にある。必要なのは、第一に資源量データと増枠根拠を国際的に公開し検証する仕組み、第二に反対国が理由と代替案を明示するルール、第三に合意直前の翻意を防ぐ期限付き協議と段階的増枠制度だ。
海を守ると言いながら説明責任を避けるのは保護ではなく停滞だ。科学で決めるのか、駆け引きで止めるのか。持続可能性を掲げるなら、透明なルールで堂々と結論を出すべきだ。

ネットからのコメント
1、資源量の回復が確認され、多くの国との調整が進んでいたにもかかわらず、最終段階で合意がまとまらなかったのは非常に残念です。もしメキシコが十分な説明もなく直前で反対に回ったのであれば、国際会議における信頼を損なう行動と言われても仕方ありません。日本の漁業者が長年積み重ねてきた努力を無駄にしないためにも、メキシコには反対理由を明確に説明し、建設的な議論に臨む責任があります。
2、予想されていた事態なのではないでしょうか?メキシコはかつて隣国米国へのマグロ輸出を試みましたが、環境規制(イルカ保護ラベル問題)を盾にした米国の禁輸措置により、世界貿易機関(WTO)で10年以上にわたり激しく争った結果、米国市場から事実上締め出された形になってます。
そのため、メキシコ産クロマグロ(養殖)はすべて日本への輸出用になってますが、もし日本側の要求通りに大型マグロの漁獲枠が25%も拡大されると、市場に日本産の天然クロマグロが溢ることで取引価格が下落し、メキシコ産マグロも高値で売れなくなることを恐れた可能性が高いです。なお、日本国内ではクロマグロが記録的な豊漁となっており、漁獲枠の上限に達してしまい「獲れたマグロを海に戻す(放流する)」事態が多発しています。
3、何故メキシコは突然反発したのでしょう?日本は漁獲量が増えなかった場合、日本人が口にする量が少なくなるかもですね。インバウンドで日本に来る外国人がとても多く、彼らの消費するマグロ量も多いのでは??と思ってしまいますけどね。せめて日本人価格と海外価格の二重価格設定を設けるべきと思いますが。
4、増えている魚を適切にとるのも漁業管理だと思います。1魚種の増え過ぎは必ず他の魚種にも影響を与えます。メキシコには目先の商売よりも各魚種の持続的な資源維持の観点から賛否を決めてもらいたく思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5f257f2cba9e248b6480210dd7a986f6ff7f7b0d,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]