2019年12月8~9日、大阪拘置所の取調室で、大阪地検特捜部の検事・田渕大輔被告(54)が業務上横領容疑で逮捕された元不動産会社部長に対し、大声で叱責し机をたたくなどしたとして特別公務員暴行陵虐罪に問われた。15日の大阪地裁公判では、12月6~9日の4日分の取り調べ映像が上映され、被告側は無罪を主張している。

権力を持つ側が「正義」を掲げながら、相手を追い詰める手段に頼るなら、それは捜査ではなく権力の乱用に近づく。検察は人の人生を左右する強大な権限を持つ組織であり、だからこそ冷静さと手続きの公正さが求められる。「命をかけている」という自負があっても、被疑者の尊厳を傷つける言動が許される理由にはならない。
問題の本質は、個人の資質だけでなく、成果や自白を重視しすぎる捜査文化、組織内での監督不足にある。改善には、①取り調べ映像の第三者検証を強化すること、②検事への権限行使や心理的圧力に関する継続的な研修を行うこと、③内部告発や監査制度を実効性あるものにすることが必要だ。
法を守る側が法の精神を軽視すれば、社会の信頼は根底から崩れる。強い組織とは、怒鳴って従わせる組織ではない。力を持つ者ほど自らを律する組織こそ、本当の意味で国民から信頼される。
ネットからのコメント
1、これ、冤罪事件だから問題視されてるみたいだけど、本当なら冤罪であってもなくてもダメだからね。冤罪じゃない事件でも、検察や警察の筋書き通りに自白するまで身体拘束し、その状況下で恫喝や威圧を仕掛ける人質司法、司法虐待が行われているはず。こんなのは氷山の一角のはずだ。犯罪者を刑罰で甘やかすことには反対だが、刑罰と取り調べは別だ。こんなことをしていては、司法、刑事政策の信頼に関わるのではないか。
2、映像を見る限りでは、かなり強い口調で威圧しているように受け取る人が多いと思います。ただ、弁護側も「一部だけが切り取られている」と主張している以上、最終的な判断は裁判で全体の流れを見た上で下されるべきでしょう。それでも、取り調べを受ける側が強い恐怖や圧力を感じるようなやり方は、今の時代にはなかなか受け入れられないと思います。
検察は法律を守らせる立場だからこそ、自らの取り調べにも高い透明性と公平さが求められます。「真実を明らかにしたい」という思いがあったとしても、それが威圧的な言動につながってしまえば、本来の目的まで疑われかねません。映像があるからこそ感情論ではなく事実に基づいて検証できる時代です。
3、少し前だと大阪地検の元トップだった北川健太郎の女性検事レイプ事案もある。今の時代、検察は国家的な反社組織に変貌しつつあると思います。いや、この文化は長く培われていたのだろう。昔からそうだと言われる方もいるかと思いますが、昔と今は常識が異なります。今の常識では許されざる取り調べが継続しているということは、時代についていけていないということだと思います。検察の全員ではないという意見もあるかと思いますが、今まで発覚しなかった異様性は、組織ぐるみと言わても仕方ない状況だと思います。検察を改善する為にも長期の実刑判決が必要だと思います。
4、「録画の監視?ひとつも気にしていないもん」。田渕被告は取り調べ前日、そう言い放ち、翌日には机を叩いて「検察なめんなよ」と怒鳴り続けた。
これは一時的な暴発ではない。録画されても処断されないと確信していた、権力の驕りだ。現に上司も総括審査検察官も録画を見て「問題視しなかった。」可視化は検察を律する目ではなく、身内を守るためのアリバイに成り下がっている。大阪・東京の特捜部で相次ぐ陵虐行為の疑い、日野町事件の証拠捏造疑惑。共通するのは自浄作用の崩壊だ。「弁護士が立ち会うと真実解明を阻む」というのは、自白強要に依存する側の理屈にすぎない。G7で日本だけが、取調べへの弁護士立会いを制度的権利として認めていない。カメラすら嘲笑う権力に対抗するには、弁護士立会いと第三者による強制検証しかない。検察を信用しろではなく、社会が検証できる制度を作れ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5889aa8107da6bc1c2ae3cda7bad5df51b7944b6,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]