1987年に大阪で発足した全東信は、クレジットカード決済代行と早期入金サービスで全国展開し、最盛期には加盟店約5万店を抱えた。しかし2026年、負債総額1151億6491万円で破産申請し、今年最大規模の倒産となった。破綻後、全国約2万50店の加盟店でカード決済が停止し、未入金額は約53億7000万円に達するとみられる。さらに、63の金融機関から1000億円超の融資を受けていた一方、約170億円の架空預金、約154億円の架空債権、約217億円の未払い金未計上など、20年以上にわたる粉飾決算が発覚。実態は約605億円の債務超過だった。

全東信の破綻は、単なる一企業の失敗では片付けられない。社会インフラともいえる決済サービスを担う企業が、長期間にわたる粉飾によって信用を装い、約2万店の事業者と63金融機関に深刻な影響を与えた事実は極めて重大だ。
特に、架空資産の計上や負債隠しを20年以上見抜けなかった監査・金融審査体制の甘さは、制度そのものの弱点を示している。
問題の本質は、数字上の利益や担保価値だけを重視し、事業の実態や資金循環の健全性を十分に検証しなかったことにある。金融機関は「過去の信用」や「見た目の財務力」に依存せず、継続的な監視能力を高める必要がある。
改善策として、①決済事業者への定期的な第三者監査の強化、②金融機関による融資先の資金流向チェックの厳格化、③加盟店保護のため預託金制度や破綻時の補償制度の整備が必要だ。
企業の成長を支えるべき信用が、偽装の道具になれば社会全体が損失を背負う。求められるのは「大きければ安全」という幻想ではなく、透明性と責任を重視する金融の姿勢である。信頼を守れない企業に市場の居場所はない。
ネットからのコメント
1、私も昔、決済代行事業に携わっていましたが、この業界は「システム」ではなく「信用」が商品です。
だからこそ、ビジネスモデルが優れていても、コンプライアンスやガバナンスを軽視すると、最後は一気に崩れます。今回は突然の破綻に見えても、実態は20年積み重なった結果だったということですね。加盟店や金融機関への影響が少しでも小さく収束してほしいです。
2、2025年の決算を見ると、年商約74億円に対し、売掛金467億円。なんと月商比75カ月分に相当する。クレジット会社からの入金は長くても2カ月以内にはあるはずなので余りにも過大。あと、決算上現預金が630億もあるのに関わらず、借入金が年商を大きく超え膨らんでいるのは不自然。現預金も水増しされたものと容易に見当がつく。いくら審査能力の低い第二地銀や信組だったとしても「まったく分からなかった」というのはおかしい。金融機関側も分かって貸していた可能性もあり、金融庁は徹底して調査してもらいたい。
3、昔の金融検査マニュアル時代を経験した銀行の審査担当者が居るなら、ある程度は不信感を持ったはずだが、今のように貸し出す相手が減ってきている時代には、このようなことが起きやすいのかもしれない。
この会社は監査法人の監査を受けていたのかな?受けていて粉飾が判明していないとすれば、会計基準や会社法の改正まで考えないといけない。
4、私のお店も全東信を利用してましたが何かのトラブルの為にその他2つのカード決済と契約してます。全東信は決済手数料も割高なのでここ数年はほとんど利用してませんでした。すると全東信から電話が有り利用が無いので端末機を返せと連絡有り最初からその様な契約は無いと伝えるとそれからは何も言って来なかったのでやりくりが苦しかったのでは、決済会社は2つは持つ事をおすすめします。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/151bc14beeb855f49a8c9c2698117d095a20a009,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]