【キーウ共同】ウクライナのゼレンスキー大統領がフェドロフ国防相の更迭を決定したことを受け、7月16日、ウクライナ各地で抗議デモが発生した。首都キーウ中心部の広場には数千人が集まり、「フェドロフを戻せ」などと訴え、18歳の大学生を含む市民が大統領の判断に疑問を示した。

国防を担う重要ポストの人事が、国民への十分な説明もなく進められたなら、民主国家として看過できない問題である。戦時下において指導部への信頼は軍事力そのものに直結するにもかかわらず、市民が「声を聞かれていない」と感じる状況は深刻だ。問題の本質は、一人の人事ではなく、権力判断の透明性と説明責任が不足している点にある。改善には、①重要閣僚交代時の明確な理由公開、②議会や第三者機関による監視強化、③国民への定期的な情報発信と対話の制度化が必要だ。国家を守るとは、武器だけでなく国民との信頼関係を守ることでもある。
権力者が耳を塞ぐ政治は弱さを生み、民意を尊重する政治こそが本当の強さを作る。戦う相手が外にいる時ほど、内部の信頼を壊してはならない。
ネットからのコメント
1、日本ではあまり有名人ではないが、このフェドロフという人が、国内のベンチャーにドローン技術の開発競争をさせて、非対称戦術の成功までもって行った立役者らしい。それでウクライナ人が、フェドロフを戻せ戻せと言ってるんだって。
2、これはどうなんだろう。ゼレンスキー大統領の言うことを聞くシルスキー司令官は扱いやすいのだろうが、国防相のポストは最新技術に精通し組織を動かせるフェドロフの方がいいんじゃないかな。現に、東部で遅滞戦術を繰り広げつつドローンでロシアの後背を扼して継戦能力を削り国際情勢の変化を待つやり方は現在のウクライナ軍にとって理に適っているように見えます。
3、今回の抗議デモは先週リビウで発生した反徴兵暴動も含めて一連の流れの上にある。軍当局の強引な徴兵に対する若者たちを中心とした国民の反発、それを変革した国防相、それによって生じた前線での兵員不足を批判する軍当局、という構図。
国防相の更迭はすでに噂も出ており、先週から不穏な動きが出ていた。こうした対立は今回に始まった話ではなく、現シルスキー司令官が就任した時も、クルスク州軍事作戦をめぐるゼレンスキー大統領とザルジニー前司令官の対立があった。
4、フェドロフ氏は行政アプリ「Diia」、スターリンク導入(逆にロシアの使用を遮断)、ドローン戦力、調達のデジタル化などで、古い官僚組織を実際に動かした改革者として、若者や兵士、退役軍人、防衛技術関係者から強い信頼を得ていた。全国的な支持率が確認されたわけではないが、それだけに就任から半年で具体的な理由も示されず外されたことで、「成果を出していた改革が軍上層部との対立で潰されたのではないか」との疑念が広がった。ドローン戦や防空改革に関わる幹部の辞任も、単なる人事ではなく防衛力低下への不安を強めている。戦時中に複数都市で抗議が起きた重みは非常に大きい。今回の抗議は、説明なき解任の政権への不信、旧来型の軍組織に改革を後退させるなという国民の警告に近い。ゼレンスキー大統領は交代理由と、フェドロフ氏の改革をどう残すのかを明確に説明すべきだ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/547d935f500aa37effb6363edc30fbf50af9fb41,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]