東京都内に住む佐藤夫妻は、45歳の夫健二さん、42歳の妻由美さん、そして小学4年生の息子陽斗くんの三人家族です。彼らは世帯月収48万円で比較的余裕のある生活を送っています。しかし、物価高が続く今、年末年始の帰省による出費は家計に負担を感じ始めています。健二さんの実家は北関東にあり、築40年近い木造住宅です。寒さが厳しいこの家に帰ることを抵抗する理由として、息子陽斗くんが「おじいちゃんおばあちゃんの家が寒すぎて風邪をひくのが心配」と言います。

義父母は孫を可愛がっているものの、この意外な理由に驚いている様子です。佐藤夫妻は、義父母の健康面も心配し、年末年始の帰省を見送り、春に日帰りで訪問することに決めました。アエラホーム株式会社の調査では、82％の人が冬の実家の寒さを感じているという結果が見られ、断熱性・気密性の改善が優先されるべきという声が多数挙がっています。

寒い実家が帰省を遠ざける原因となっている現状は、深刻な問題を孕んでいます。古い住宅の断熱性能が低いため、冷え込みが激しいのは紛れもない事実です。これにより血圧が乱高下する可能性があり、ヒートショックの危険性が高まります。佐藤家の陽斗くんの「寒すぎて、行きたくない」という言葉は、家族の健康を考える深刻なメッセージです。制度的な改善が必要であり、まずは以下の手続きを考慮すべきです。

1つ目は、古い住宅のリフォーム助成金制度の拡充です。2つ目に、公共指導による適切な住宅改修を薦めること。3つ目に、寒暖差による健康リスクの啓蒙活動の実施です。これらの取り組みが進めば、多くの家庭が安心して帰省に臨むことができ、家族の絆を強化する基盤が整うでしょう。家庭の温度は物理的な要素だけでなく、心の温かさをも育むものです。暖かさを取り戻し、有意義な家族の時間を過ごすための工夫を怠ってはなりません。

ネットからのコメント

1、アラフィフだけど、時代は変わったんだなと思う。中１の時に祖父母の家を新築するまではほんと寒かった。冬場は脱衣所に電気ヒーター置いたけど、それでも寒かったよ。でも、お年玉ももらえるし祖父母も歓迎してくれるし、寒いからイヤなんて思ったことはなかったな。それこそ「田舎はそういうもの」って刷り込まれてたし。息子は安月給じゃないんだから、脱衣所とトイレ用の電気ヒーターを実家用に買うって選択肢もあるでしょう。それをしないのは、寒いのが問題なんじゃなくて、関係性がその程度ってことなんじゃないの？

2、なんか子供が正しいこと言って気づかされた、みたいなこと言ってるけど、私には冷たい子だなとか自分のことしか考えてないなとしか思えない。

親もそう。寒いのを我慢してまで帰ることないって、結局子供を盾に親が帰りたくないだけなんじゃないの。仲が悪いとか関係に問題があるならともかく、孫を可愛がってくれて帰省を楽しみにしてくれてるなら帰ってあげればいいのに。そもそも何年も前から寒いならリフォームの話ももっと前から出るはずなのに、結局それだけの関係ってことなんだろうな。

3、昔の日本家屋は、夏に合わせて考えられていたようですから、冬は冷え込んでしまいますよね。しかしヒートショックは高齢者の方が深刻。慣れもあるかもしれませんが、健常者でも厳しいということなら、帰省したくないと思うのも仕方ないにしても、避けるより前にしたほうがいいことがあるような気がしました。

4、リフォームと言っても老後資金の事を考えると年寄り夫婦にはハードル高いと思う。確かに超がつく地方の一軒家（夫の実家）は家が広い分とても寒くて帰省したくなかったな。かと言って地方ほど家の売却が厳しいしリフォームの価値を問うたら、自分なら年に数回の子たちの帰省のために踏み出せない。それらを考えるとまだ元気なうちに比較的都心のマンションへの転居は有効な人生設計だと思います。

コンパクト、機能的、段差無し、室温。高齢者になるほどマンション暮らしは居心地良いです。