中国による台湾包囲演習についてまとめます。

中国軍は台湾周辺のエリアで軍事演習を実施し、これが「意図的なエスカレーション」として米下院特別委員会などから非難を浴びています。この演習は、台湾やインド太平洋地域の民主主義国家を威嚇し、平和と安定を損なう意図があるとの指摘がなされています。これに対し、米国、ドイツ、英国などが声明を発表し、中国へ自制を求めました。

背景として、中国がトランプ政権による台湾への巨額武器売却や、高市早苗首相の国会答弁に反発している状況もあると考えられます。

中国の台湾包囲演習は、地域の平和と民主主義を脅かす深刻な行為といえます。まず、このような軍事的威嚇行為は単なる緊張を越え、地域の安全保障に対する侵害であることを強調すべきです。台湾海峡は国際的に重要な通商路であり、その安定が損なわれれば、経済的影響は世界規模となります。問題の本質は、軍事力を用いて現状を変更しようとする中国政府の強攻姿勢にあります。その背景には、中国による領土拡張主義や国内外への統制力を強化したい政治的動機が存在している可能性が高いです。

解決策としては、まず、国際社会、特に民主主義国家が団結し、一貫した対抗姿勢を打ち出すことが急務です。次に、具体的な軍事抑止力として、台湾や周辺諸国が多国間防衛協力を強化するべきです。

また、経済的な圧力を通じて中国に慎重な行動を促す国際制裁の枠組みを検討することも効果的でしょう。これらは、中国の無法な行為を食い止めるための土台となり得ます。

暴力や威嚇ではなく、対話と国際法に基づく秩序を守ることこそが各国の真の力を示す道であり、平和を希求する世界にふさわしい選択と言えます。

ネットからのコメント

1、英独が明確に批判した点は重要です。これは日台だけの問題ではなく、インド太平洋全体、ひいては民主主義陣営と権威主義国家の秩序を巡る問題として認識されています。中国は首相の台湾有事答弁や米国の武器売却を口実に反発していますが、演習自体は今年4月にも行われており、準備と既定路線が先にありました。一方で、トランプ大統領が懸念していないと述べた点は、同盟国側にとって不安材料です。交渉カードとして台湾問題を一時的に棚上げしている可能性はありますが、米国のコミットメントが不明確になれば、その隙を突くのが中国の常套手段です。日本は、誰かの判断待ちをする立場ではありません。抑止とは戦わないための準備であり、やられたら打ち返せる能力を持つことが前提です。

日米同盟を軸に、英独豪など価値観を共有する国々との連携を強化し、発言だけでなく実力で現状変更を許さない姿勢も示す必要があります。

2、今朝の報道で仏独が懸念を表明し、続いてアメリカ下院、英も懸念を表明しました。このあと多分アメリカ上院も表明すると思いますが、トランプが懸念していないと言ってしまったことが残念です。いくら訪中を控えていると言っても、これは中露を中心とした共産圏と米欧他の民主主義圏との争いでもあります。その民主主義圏の中心であるアメリカ大統領が中国にまるで屈しているような態度では、先が思いやられます。ウクライナに対してもロシアに領土を渡せと言って来るなどまるで共産圏に加担するような振る舞い。それでもロシアはまだ有ったか無かったかも分からないプーチン宅への爆撃を言い立て、戦争を止めようとしない。結局トランプは馬鹿にされているようなものです。今後アメリカがどう出るか、日本は絶対に当てにしてはいけませんし、日本自身で守らなければならないと覚悟を決める必要があります。

3、ドイツが政府の公式な発言として発信している事に意味がありますね。

つい先日、中国の王毅外相がドイツの外相と会い台湾問題も含めて日本批判をした。しかもその内容がひたすらドイツを褒め称え日本を下げる様な話をしたにもかかわらず結局は味方をしてもらえず。逆に今回の様に懸念を示される結果となった。王毅外相は恥をかかされた形となりました。今頃王毅外相は「あれだけ誉めてやったのに」と思っているのかもしれません。

4、中国の軍事演習に対して、アメリカの議会だけの非難では公式なコメントとは言えない。ちゃんとヨーロッパの様に政府としてコメントを発信しないとダメです。多分、トランプが正式に表明するのを拒んでいるのだと思う。結局、トランプ政権は日本にとって信用出来ない。日本がアメリカに期待するのは、1にも2にも対中国対応です。大して心配してないとコメントしたり、レアアースの輸出を制限されて怯んだり、2次トランプ政権は随分と中国に弱腰の様です。一方で同盟国には関税をかけている。今回の人民解放軍の演習に対して、まずは議会、議員ではなく、トランプ政権が何らかの発信をしないとダメでしょう。