日本年金機構において、障害者に支給される障害年金の審査において、医師の判定結果が職員の判断によりひそかに破棄され、別の医師に再判定が依頼されていたことが明らかになりました。この実務は長年続いていたとされ、年金機構もこうした対応を認めていますが、具体的な件数については事実確認中とされています。職員が医師の判定を無効化する権限はなく、この不正が年金の支給可否に影響を与えた可能性があるため、制度の信頼性が揺らぐ事態となっています。

通常、障害年金は申請後、書類は年金機構の障害年金センターに送られ、医師が疾患の種類に応じ単独で審査します。しかし、職員が「判定が甘すぎる」「厳しすぎる」などと判断した場合、判定記録をシュレッダーで廃棄し、別の医師の再審査に持ち込むという手法が常態化。有権者が正当な権利を奪われる事態が発生していた可能性があります。

この事件は、障害年金審査の透明性と信頼性を根本から揺るがす重大な問題です。年金機構の職員による独断的判断で医師の判定が覆されるという行為は、組織の機能不全を露呈しています。本来、医師の判断は専門的な知識と客観的な評価に基づくものであり、それが不当に覆されることによって申請者の権利が侵害されているのです。この問題の背景には、医師によって判定基準が異なるという制度の不統一さが隠されています。

これを改善するためには、まず1つ目として、判定基準の統一化と透明性の確保が不可欠です。2つ目に、職員による再審査手続きに関しては外部監査機関を設置し、プロセスを厳格に監視する必要があります。最後に、システム全体の見直しを行い、デジタル化を推進して判定過程の記録を容易に追跡できる仕組みを導入することが求められます。障害年金を必要としている人々への支援を妨げる制度は許されず、正当な権利の実現を目指すべきです。

ネットからのコメント

1、医療福祉に関わる専門事項を専門家では無い職員の裁量で破棄し変更するという大変な事件。形式的には別の医者にやり直させるという物だが、そのような指示をする時点で事実上不支給とするように指示しているのと同じ 。その医者はそのように判定するだろう。「いつから」「何のために」｢誰の指示で」行われてきたかを明らかにしないといけないし、その被害にあった人を洗い出して賠償をする必要もある。

実行支持者の不法行為も追及されるべき大問題。

2、妻は白血病になり、骨髄移植。その後GVHDを発症。複数の臓器に炎症を起こし入退院を繰り返し、呼吸器異常が発症した際に、治療法が無く在宅酸素療法で維持するしかないと、自宅で寝たきりに。大学病院からの勧めで障害年金を請求も不支給に。不支給理由を見た医師は審査は医学知識がある人がやっているとは思えないと。依頼していた社労士も不支給理由が理解不能だとし、審査請求、再審査請求をするも不支給。私が介護離職をした途端に国民年金の支払い請求書が届いたが、こちらが請求した障害者年金は医学的には理不尽な、障害とは無関係な事を理由に不支給。何故、障害とは無関係な事を理由に不支給になるのか年金事務所の職員に尋ねると、「お気持ちは理解しますが、奥様の障害は重度ではない」と繰り返される。医師からはこれ以上悪化すれば生きてはいけない状態の重症だと言われているのに。無収入生活にも限界が。

3、許し難い犯罪だと思います。認定の判断の為、担当医師に診断書を書いて貰うのは無料ではありません。

特に年金の申請や更新の診断書料は高いんですよ！それを勝手な判断で破棄し、担当医の診断を無視し、受診したことも無い患者の診断書を別の医師に偽造させるなど以ての外です！怒りしか無い！！こんな暴挙を許してはいけない！勝手に破棄した職員並びに偽造診断書を作成依頼した職員、書いた医師、必ず責任を取らせるべきです。分かりませんでしたで済ませないで！！

4、最初から2名の医師に判定依頼するならともかく、気に入らない判断なら破棄して別の医師に再度判定依頼する。2回目は判定の厳しい医師を意図的に選んでいることはないのですかね？医師ではない人の意図的な破棄は、問題ですね…。一方で、雇用保険の受給を有利にする為に、受診者の意図に沿った診断書を出す医師もいます。公的な保障保険ですから公平公正な判断できる仕組みが必須ですね…。