2020年8月28日、福岡市内の商業施設で直前に少年院を仮退院した男性受刑者(当時15歳)が、面識のない女性吉松弥里さん(当時21歳)を刺殺する事件が発生。この事件を巡り、遺族が受刑者の母親に5400万円の損害賠償を求めた控訴審が行われた。遺族は、母親の監督義務違反を主張し、幼少期から虐待を加えた背景や仮退院時の身元引受け拒否が事件を招いたと訴えた。一方、被告側は「犯行は予見できなかった」と抗弁し、母親に責任はないと主張。1審では母親の監督義務違反は認められなかったが、遺族は引き続き訴えを行っている。控訴審の判決は2025年3月25日に予定されている。

この事件は深刻な社会問題を浮き彫りにしており、批判的な論考が必要です。
この事件が示している異常性は、少年の悲劇的な行動に至るまでの教育や環境、監督責任の欠如です。
親としての養育義務のみならず、仮退院後に適切な監視や支援策を提供しなかった社会的制度も問われるべきです。なぜ15歳の子どもがこれほどまでに追い詰められ、取り返しのつかない行動に至ったのか――その本質的原因には、多岐にわたる構造的課題が存在しています。
まず、先進国水準で考えると、日本の少年院や教育施設の矯正能力に限界があることが問題視されます。更生を目的としながら、適切なアフターケアや社会復帰支援が著しく欠如している現状が伺えます。次に、家庭内での虐待や不適切な養育が少年犯罪の発生に繋がるリスクに対し、行政が十分な介入を行えない制度的な不備が浮き彫りになっています。さらに、司法の現状は、こうした責任分岐点を曖昧にしてしまい、遺族や被害者に込められた苦しみに十分な対応を果たしていません。
解決策として、まずは矯正施設や少年院退院者へのケア強化を推進するべきです。仮退院後の生活に必要な体制整備を行い、家庭や地域も含めたコミュニティ支援が欠かせません。また、虐待を理由に家族関係が崩壊した場合、早期に児童相談所や専門機関が介入し、少年の適切な養育環境を整える仕組みを強化するべきです。
そして、司法判断においては、家族の責任を明確にしつつ、再発防止のための指針を打ち立てることが不可欠です。
命が奪われたという取り返しのつかない現実がある一方で、次の犠牲を未然に防ぐための改革が求められています。強硬すぎる保守的判断よりも、より人道的かつ理性的な政策検討が必要ではないでしょうか。この事件から、私たちは社会全体で何を見失ったのかを直視するべき時です。
ネットからのコメント
1、個人的に乱暴に言えば、本人の責任は脇に置くとして、仮退院の判断した責任者と母親が、半分づつの責任になると思う。欧米では加害者家族も被害者とかいってるが、もちろんそういうケースもあるだろうけど、この事件には全く当てはまらないと思いますね。あと、15年以下の不定期刑だそうですが、15年たったら自動的に釈放するんじゃなくて、ちゃんと更生してなければ出さないようにしてほしい。30才で殺人衝動持ったまま野放しにされては困ります。いまの法律は犯罪者の更生という点では、大きな不備があると思う。
2、幼少からの養育環境が人格形成に大きく影響するのは周知の事実。
彼の加虐的な人格を作り上げたのは家庭であるのは間違いない。それを否定するなら、出所間もなく人を殺めたのでつまり更生出来ていないことになり少年院の更生プログラムとやらが期間含めて適切ではなかったことになりますね。これも否定して少年だけの罪として終わらせるなら、こんな無責任な法律と親は誰が罰するのかと。それこそ少年も、家庭に捨てられ司法からも助けて貰えなかった、ある意味加害者に仕立てあげられた被害者ってことになる。少年の罪は許されないけど、それと同様かそれ以上に親と司法が最低です。
3、加害者は未成年なのでしょう。未成年だから保護者がいるのでしょう。未成年なのに保護者になぜ責任がないのかがわかりません。未成年であり保護者がいる以上、その保護者に全責任があるのは当然。自転車による事故も、未成年である以上、保護者に全責任があるのは当然でしょう。未成年でないのなら、親としての責任がどうかで議論になるのはわかりますが、未成年ならば保護者に全責任があるのは当然では。少なくても子どもを産むということには、それだけの責任が伴うものではありませんか。
加害者の親も被害者という意味がわかりません。
4、加害者弁護士が言う「受刑者の母親もまた、被害者だ」というのは、普通の養育をしてきたのなら頷けるが、このケースはまったく当てはまらない。受刑者の母親は虐待し、養育責任を放棄しており、むしろ受刑者が母親の被害者であり、間接的に受刑者による加害に影響を与えているわけで、責任の一端はある。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/b76398d484bfcf865a7879c4e4ad72b8c7e6c0c8,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]