米連邦最高裁の判決後の市場動向
20日のニューヨーク株式市場では、ダウ工業株30種平均が230.81ドル上昇し、4万9625.97ドルで取引を終了した。この上昇の背景には、連邦最高裁がトランプ政権下で導入された「相互関税」などの関税措置を違法と判断したことがある。この決定により、貿易摩擦による懸念が緩和され、企業の関税負担減少が業績に寄与するとの期待感が高まった。ナスダック総合指数も同様に反発し、203.34ポイントの上昇で2万2886.07を記録。アマゾンやトラベラーズなどのIT・保険銘柄が買われる一方、ウォルマートは市場で売られた。

今回の市場反応を見れば、経済の安定性が司法判断に依存するケースが明白だ。米連邦最高裁の決定は貿易政策の過ちを指摘し、公平で堅実な貿易環境を求める声が高まる中での重要な一歩だ。一方、トランプ政権期のように短絡的な政策で市場が混乱することの重大さも浮き彫りとなる。
この問題の背景にある本質は、貿易政策決定における透明性や多国間合意の欠如だ。以下の解決策を整理する:
貿易政策形成において、産業界や第三者機関を含む公開討議制度の導入。WTOなど国際的な枠組みとの調和に基づく政策策定の義務化。政策決定後の影響評価義務を設け、効果と副作用を透明化するプロセスの採用。国家の政策判断が短期的利益の追求より、持続可能な繁栄を見据えたものでなければ、経済と社会の安定はまたも脅かされる。現状を改めるのは、将来的な競争力を維持するための不可欠な投資だ。
ネットからのコメント
1、日本企業で既に豊田通商、横浜ゴム、住友ゴム、リコー,ウシオ電機5社はIEEPA部分の関税返還請求を提訴している。その他4社が名前を公表していないが提訴していると報じられている。9社合計で数千億円規模の返還請求と言われており、その影響は非常に大きい。3月末の決算期を迎え、自動車業界はじめ決算に与える影響もあり神経戦が続くだろう。また返還請求できるにも拘わらづ動かない上場企業には、とても怖いD&O(株主代表訴訟)がある。
政府の動き、株主の動きもウオッチしながら決算を迎えることになる。
2、ニューヨーク連邦準備銀行の研究者らが発表した論文によると、2025年に課された関税による経済的負担のおよそ90%を、アメリカの企業と消費者が負うことになるそうです。トヨタなど輸出側の企業が関税を負担することもありますが、そういったケースは稀であることがわかります。
3、市場が好感したのは「関税が違法」だからというより、「不確実性が一つ減った」ことだろう。企業にとって一番怖いのは税率そのものより、明日どうなるか分からない状態だ。最高裁判断でいったんブレーキがかかったことで、業績見通しが立てやすくなったという安心感が買いにつながった面が大きい。ただし、政権は別の法的手段を示唆しており、政策の揺れが続けば市場は再び神経質になる。今回の上昇は楽観というより一時的な安堵と見るべきかもしれない。
4、これから1750億ドル、日本円にして27兆円もの返還訴訟が始まるというのに、それでもなお株価が上がるあたり、トランプの関税政策を市場のプロたちがどれほどまでに経済にマイナスと見なしているかがよく分かる。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/cdf3126ebf75fec651cfc87176e2401632381c8d,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]