正体不明のストリートアーティスト、バンクシーが3カ月ぶりに新作壁画を制作し、その写真を12月22日に公式Instagramに投稿しました。新作はロンドン西部ベイズウォーター地区の空き家の外壁に描かれ、ニット帽をかぶった二人の子供が寝転び、そのうち一人が空を指さしている様子をモノクロで表現しています。同じ絵柄が19日に描かれたとされるビルの壁でも発見されました。
クリスマス直前の公開や絵柄から、BBCは「子供のホームレス問題へのメッセージ」と分析。一方、彼の9月の作品は裁判所に描かれ、当時の社会情勢を風刺しましたが、当局によってすぐに撤去されました。

バンクシーの新作は再び社会的な問題を提起していますが、今回の絵柄が示唆する「子供のホームレス」というテーマは、イギリス社会に根強く存在する問題のひとつです。彼のアートがその場の美的価値にとどまらず、深刻な社会問題の啓発に利用されている現状は非常に意義深いです。しかし、バンクシーが扱う問題の多くが現在も実質的に解決されていない点は看過できません。
まず、制度の欠陥として、イギリスの福祉政策が特に低所得世帯の子どもたちに十分な手当てを提供できていない現状があります。次に、住宅危機の悪化や物価の上昇が、ホームレス家庭の増加を助長しています。
また、社会的意識の欠如もまた原因の一端を担っています。
これを改善するには、まず政府が低所得世帯への支援策を強化し、特に住宅政策において実用的な対策を講じることが必要です。次に、広報活動や教育を通じて、社会の無関心を是正していくこと。また、民間企業や市民が連携し、直接的な協力体制を築くことも有効でしょう。
アートは人々の心を動かし、問題への関心を呼び起こす力を持っています。しかし、それが単なる話題として消費されるのではなく、実質的な行動につながることが求められています。社会がその声にどう応えるかが、より良い未来を築く鍵となるでしょう。
ネットからのコメント
1、バンクシーの絵が描かれた壁は、時価数億円の価値になると思いますが、ホームレス問題を訴えるなら、その支援団体の壁とかに描いたら良いのにね。そしたら壁を売った利益で、ちょっとは救われる人も出てくるかもしれない。善意をせがむようでこういう考え方は良くはないかもしれないけど、どうせなら、と思ってしまいます。こうやって取り上げられて社会的関心が高まるだけでもプラスだとは思います。
2、バンクシーさんはどんな人でどうやって生活してどんな背景を持つ人なんでしょうね。リベラルな人なのかなという感じがしますが、1人で描いているのか複数人でやってるのか。映画なんかも撮ってるので多くの仲間がいるんだと思いますが、ここまで正体を隠せているのはすごいですね。
3、この作品がそうというわけではないのですが、拍が付けば仮になんの意味も無い落書きでも勝手に周囲が意味を求めてあーでもない、こーでもないとどんどん創造していってくれますね。まあ、この世にある『芸術』と呼ばれるものは総じてそうなんでしょうけど。ある時代では紙屑だったものがある時代ではお宝になる。
4、アートの世界は意図的です。まず意図的に特定のアーティストの作品に高値を付け、その作家を“特別”にします。そして様々な媒体で宣伝する。オークションでも値をつり上げ、金持ちが手に入れたがるように仕向ける。だから一見しょうもないコ”ミクス”みたいな作品や誰でも描けるような絵でも、その特定の作家の名前があるだけで高値になるんです。 ちなみに陶芸はその最たるものかも。
途轍もなく狭い世界なので権力がモノを言うんです。だからその作家の名前さえあれば毎年賞を貰うし、その作家の家族も貰うし、その作家の弟子も貰う。バカバカしい世界です。人様の家の壁に落書きするような人がアーティストなのかはわかりませんが、バンクシーはアート界と繋がっているはずです。意図的に創られた高額アートに投資する人もいるようだけど、ホント下らない世界ですよ。もっと光を当てるべき作家は大勢いるのに…と思えるような狭くて意図的な世界です。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/0be5bb6199f185463547fe01a038a0be56d36e9d,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]