北海道せたな町の久遠漁港で12月14日、養殖していたトラウトサーモン6600匹が死んでいるのが発見されました。原因は漁港内の酸素濃度低下とみられ、海水1L中の酸素濃度が通常よりもはるかに低い3~5mgだったことが確認されています。異変は朝、漁業者がエサやりに訪れた際に発見され、いけすには大量のマイワシが刺さり、生きたマイワシも泳いでいました。
これは沖合のイルカに追われたマイワシが漁港内に逃げ込んだことによるもので、結果としてサーモンは酸欠に陥りました。トラウトサーモンは5年目の養殖であり、今回の死は2500万円の売り上げを予定していた漁業者に痛手を与え、幼魚代などで既に550万円を超えた出費がありました。いけすは12月22日以降に陸揚げし撤去される予定です。

自然の予測不能な力による不運な事件ですが、何の責任もない漁業者の方々にとっては大変心の痛む出来事です。漁業は自然環境に依存する産業であるため、予測できない事態に直面することもあります。しかし、今回のようなケースでは特に、その予測の難しさを痛感せざるを得ません。その中で包含されていた幼魚たちの命も同様に貴重であり、無念さを思うと同時に、彼らが与えてくれた学びを次に活かすことができればと願います。
こういった事態を通して、自然環境への更なる理解を深め、未来に向けた準備と対策を考えていくことが、今後の前向きな一歩となるでしょう。これからの養殖に限らず、普段から自然に寄り添う心を持ち続け、希望と共に歩んでいくことが大切です。
ネットからのコメント
1、先日もマイワシが大量に海岸に打ち寄せられたニュースがありました。温暖化による海水温の上昇で、マイワシやイルカの生息域が北上しその影響で今回の事故が発生したのでしょうか。いずれにせよ、手塩にかけて育てていた66百匹の鮭は不幸でした。
2、北海道だから外洋だと天敵もあるから港に生け簀を置いたのかなと想像しました。ただそんなに深い場所じゃないだろうしたくさんの魚が集まるとその辺りだけ酸素が減ってしまうのかな。漁業に災害保険制度ってあるからある程度のお金は下りるだろうけどまた一からだとなかなか大変ですね。
3、瀬戸内のカキ被害の原因も溶存酸素低下と言われている。どこまで効果あるかはわからないが生け簀下部からエアレーションするなど最悪の被害だけは避ける対策が必要になってきたと感じた。
4、広島の牡蠣は補償され、北海道の養殖トラウトは何もされないという事はあってはならない。これはローカルメディアだけでなく、他のメディアにも取り上げられる事を祈ります。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/b5768eacb521895a8820585b45be836cacf7e209,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]