2025年7月27日、東京都の伊豆諸島・御蔵島で、野生化したイエネコが準絶滅危惧種オオミズナギドリを年間約3万5千羽捕食しているとの調査結果が発表された。世界のネコは推定6億匹以上、外飼いや野良化により鳥類や小動物への被害は拡大している。米国では年間10億羽の鳥がネコに捕食されている推計もあり、実際にはもっと多い可能性が高い。
加えて、外猫はマダニや感染動物を媒介に人獣共通感染症を広げ、生態系や人間にも脅威を及ぼす。交通事故や病気のリスクも伴い、室内飼いと適切な飼育管理が求められている。
外飼いや野良化したネコの問題は、単なる愛玩動物の話ではなく、生態系破壊と公衆衛生の重大なリスクを孕んでいる。希少種の年間3万5千羽に及ぶ大量捕食は、自然界の均衡を揺るがす異常事態だ。背景には飼い主の管理不足、野良猫対策の不十分さ、外飼いを容認する文化的慣習がある。対策としては、①法的に室内飼いを義務化し違反には罰則を科す、②自治体主導でTNR(捕獲・不妊手術・元の場所へ戻す)を徹底、③啓発キャンペーンで外飼いの危険性を周知することが必要だ。生命を慈しむはずの飼い主の行動が、逆に自然を追い詰め、人への感染症リスクまで高めている。守るべきは「自由に歩く猫」ではなく、「共に生きられる未来」である。
ネットからのコメント
1、西表島でも生息するイリオモテヤマネコを野良猫が捕食しているのが確認されてます。野良犬を見かけることはありませんが、野良猫はけっこう見かけますね。
特に、大きな公園は無責任な飼主が猫を捨てていきます。さらに、無責任な人が餌やりをしています。保護して、責任ある次の飼主への譲渡を進めてほしいですね。
2、自分が住んでいる地域に希少なコアジサシの繁殖地があり、そこでもヒナが殆ど全て野良猫に捕食されてしまい1羽も巣立つことができなかったネコも好きだが、こうして生態系に影響を及ぼすまでになってしまったことは非常に悲しい
3、田舎では、ネコやイヌは役畜だから、屋外で飼育している。抱いたりなでたりはしない。そもそも、田舎にはネコのターゲットになるような野鳥はいないので、ネコはせいぜいネズミを捕るくらいしかできない(ネコは空を飛べないので)。メス猫は妊娠するとたくさん子を産むので、処分に困り避妊手術をしている。オスは去勢してけんかしないようにしている。都会や離島など特殊な環境では飼い方や個体数の調整は必要だろう。それはその地域に応じてやればよいと思う。田舎で寝ていると、天井裏にネズミやハクビシンが入り込んでミシミシ音をさせると眠れなくなる。それを防いでくれるのがネコであり、サルが一人暮らしの老人を侮って、冷蔵庫のドアを開けて盗み食いをするのを防ぐのがイヌの役割。
4、でもさ、やっぱ、生態系を一番ぶちこわしているのは、ほかならぬ人間様ですよ。猫は巻き添えを食って先兵に仕立てられているだけです。日本の場合は、アメリカザリガニもヒキガエルもブルーギルもアリゲーターガーも、きたくて日本に来たわけではないです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/05bddc92c0f4105e2febd3f08dab8de65879fedc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]