事件概要:東京都立特別支援学校の美術教師・田中聡史氏(56)は、2003年に東京都教育委員会が発表した「10・23通達」を受けて、入学式や卒業式での国旗掲揚・国歌斉唱に際し、起立を拒み続けた結果、これまでに懲戒処分を12回受けている。「日の丸・君が代」への敬意の強制が思想・良心の自由を侵害しているとして、田中氏はその信念を貫いて活動。
また、同様の教職員処分件数は延べ481件となり、裁判を通じて難波判決では勝訴するも、その後取り消され、現在も係争中のものがある。この問題は地方公務員法の職務命令違反と思想・良心の自由の板挟みとなり、教育委員会の厳格な規律と個人の自由をめぐる議論が続いている。

コメント:個人の信念と思想の自由が組織の規律や職務命令に押しつけられるこの事件から見える現状は異常です。処分が繰り返し行われ、裁判の中で憲法違反として指摘されてもなお変わらない東京都教育委員会の対応には、制度自体の欠陥が浮き彫りとなっています。個人の思想・良心の自由を侵害する国旗と国歌への敬意の強制は、国際機関からも度重なる勧告を受けているにも関わらず是正されることがないのは、何を優先すべきかという価値観の歪みを象徴していると言えます。

まず1つ目の解決策として、内心の自由を侵さない形での式典運営が必要です。起立斉唱を職務命令として押し付けるのではなく、希望する者のみ参加する形式への移行が適切でしょう。次に、処分の厳罰化が思想の弾圧と受け取られる点に鑑みて、都道府県教育委員会が処分基準を見直すべきです。そして政府は国際機関からの勧告に真摯に対応し、国旗国歌の象徴性や歴史的背景を教育現場で自由な議論にさらす仕組みを確立すべきです。

国家が強いる同調圧力が、内心の自由を犠牲にする状況を放置するのは民主主義国家としての欠陥です。
個人が胸を張って信念に基づいて生きられる社会を築くことこそ、未来世代に託すべき本当の誇りではないでしょうか。現状を変えなければ、民主主義が名前だけのものになりかねません。






ネットからのコメント
1、10年で懲戒処分12回。それでも同じ行為を繰り返し「私は立たない、歌わない」と主張し続ける姿は、信念というより公的立場への責任放棄に見えます。公立学校の教員は思想の自由を持つ一方、職務命令に従い、子どもに社会のルールを示す責任があります。この教師の背中を見て育った子どもたちは、「気に入らない規則は無視していい」という誤った学びをしなかったでしょうか。その影響について、本人も任命権者も、そして美談のように扱う報道も責任を取っていません。
問うべきは国旗国歌ではなく、教育現場を私的主張の場にし続けた大人の無責任さだと思います。
2、思想、良心及び宗教の自由はあるけれど、それらは内心でどう思おうが自由というだけで、行動まですべて自由というわけじゃないですからね。日の丸でどのような思いを込めようとそれは自由ですが、職場の行事である式典で行動に移してしまえばそれは処分の対象になるのは納得です。まぁご本人が納得されるまで続けるんじゃないですか。処分されながらとはいえそれが認められるんですから、寛容な職場だと思いますよ。
3、学校の教師を続けなければいいのではないかと思います。義務と権利は一体なものですから、たとえば施設の美術教師になる、教師以外をするといった選択肢はあるにも関わらず、この行動を取るのは個人の主義主張を公の場で周りに強制しているように見えます。
4、私立なら話は違ってもいいですが、公立校の教員であるなら2度目の時点で問答無用で直ちに懲戒免職にすべきだと思いますこの人の主張している「内心の自由」とやらが確かにあるようにわが国には同時に「職業選択の自由」というものもあるわけですから雇い主たる国の国旗国歌にさえ敬意を表したくないのであれば公務員という道を選んだ選択そのものが誤りだと言わざるを得ませんそんな人間がのうのうと公立校の教師を続けられる現状こそ異常速やかにクビにすべきだしクビにするための適切な法整備をすべき
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/2969ca89faf56df20f5f47c2a0817b11d221f53a,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]