全国で初めて、特定技能制度を活用した外国人運転手による路線バス運行が開始されました。2023年10月23日、東京バスは東京と沖縄の路線にフィリピン出身の5人を起用。彼らは長期にわたる訓練を経て特定技能1号を取得し、安全運転を方針にデビューしました。日本国内で深刻化する運転手不足への対応策として、自動車運送業が2024年に特定技能制度の対象に追加されたことで実現した取り組みです。
外国人運転手の活動開始は人材不足の解消を目指す一方、運行を担う外国人運転手には数カ月間、日本人運転手のサポートがつき、その後独り立ちが予定されています。

人材不足、特定技能制度の活用と、社会課題の解決への貢献を目指した対応は評価できますが、慎重な運用と共通の信頼確保が欠かせません。
このニュースが映し出すのは公共の安全と信頼が社会的な課題となっている現状です。運転手不足ゆえの減便が続く中、特定技能制度の運用に期待が寄せられる一方、そこには制度の設計・運用の限界も見て取れます。問題の本質は、日本の労働環境で人材が定着しない背景にあります。過酷な労働条件や待遇問題が日本人運転手を遠ざけ、結果として外国人労働者の採用が必要になる構図です。
解決に向けた具体的な案として、次のような取り組みが必要です。
「外国人運転手」を社会問題解決の希望として捉える動きに注意が必要です。彼らの起用は一時的な解決策に過ぎず、根本的な問題は日本社会が提供する労働環境の厳しさそのもの。長期的に見れば、真の解決は共通の労働環境改善の枠にあります。バスの運転手不足という課題に向き合う際には、一時の緊急策ではなく、未来を見据えた持続可能な施策こそ求められるのではないでしょうか。
ネットからのコメント
1、特定技能で人手不足を解消するために安易に外国人ドライバーを増やすより先にドライバーがその労働に見合った賃金を受け取れる環境の整備に取り組むことが重要。そうでないと物流業界など若い日本人の新しい雇用は生まれない。アメリカではトラックドライバーの年収は平均1200万円とも言われている。日本は480万円程度。
外国人雇用を考える前にすべき事がまだまだあると思う。観光客も労働者も外国人が増えすぎるとこの国の未来が心配。
2、昔、和歌山白浜町の明光バスの路線バスの運転手をしていたことがありますが、当時総支給16万の安月給だったので数ヶ月で辞めました。地方の路線バスは年金受給者でないと、やっていけません。都会はまだマシなのかもしれませんが、路線バスの運転手の給料が安いのが、成り手の無い理由です。大型二種という免許が必要なのですから、中型トラックの運転手より高い給料を渡すべきだと思います。
3、人手不足じゃなくて、「安い賃金で働いてくれる人」不足ですよね。昔はタクシー、バス、運送業などのドライバーさんは、不規則で大変な分、高収入でしたよ。今だって、失業中の日本人はたくさんいます。国は外国人の補助金をやめて日本人の賃金を上げる事に使って下さい。
4、結局、外国人の雇用がその職種の賃下げをもたらすことになり、益々、日本人が集まらなくなるから、どんどん外国人に入れ替わっていく流れ。運転しながら漢字を含む日本語標識を即座に読み取ったり、乗客からの質問を理解して回答できるのだろうか。
今回、外国人を運転手雇用するバス会社の名前は聞いたことがないから、普段、利用しなくて済むバスだけど、これが自分が日常的に使わなけりゃならない路線バスだったら抵抗があるが、バス会社って基本、地域独占だから、他社のバスに乗るっていう選択肢が無いんだよね。こういう地域独占の業種で、地域住民のコンセンサスも取れてないのに、強引なことはしない方がいいと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/210a9c9c9692e93f7edb735fcf588657ec9376a4,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]