中国が抱える経済問題は複雑で深刻です。まず、電気自動車の大量放置が象徴する「EV墓場」は、政府の補助金誘導に依存した歪んだ生産体制を露呈しており、一目瞭然の構造的欠陥です。そして、不動産バブルの崩壊により内需は低迷、経済成長は見かけだけで、実態は「ステロイド成長」に過ぎません。さらに、異常な速度で進む少子高齢化も懸念され、人口減少が経済全体に影響を及ぼしています。

これらは、習近平政権下での経済運営の大きな失敗として批判されるべきです。中国は国内問題を抱えつつ輸出主導で外需に活路を見出そうとしていますが、このままでは2030年以降の減速は避けられません。

現状の変化は制度の欠陥に根ざしていると言えます。まず、政府主導の補助金政策が産業の歪みを生み出し、持続可能な成長を阻んでいます。こうした構造的問題を解決するには、企業が市場の実際の需要に基づいた生産を行うことが必要です。また、少子高齢化への対策として、柔軟な社会保障システムの構築が急務です。限られた年齢層に経済を依存するのではなく、社会全体での支え合いが求められます。さらに、不動産依存からの脱却を図り、持続可能な成長モデルを構築する必要があります。

これらの改革には痛みが伴いますが、経済合理性を優先した政策転換を行うことで、中国経済はより健全な経路に進めるでしょう。

強い統制の下では改革は困難かもしれませんが、自由なイノベーションを促進する取り組みが不可欠です。このアプローチこそが、中国経済の真の成長を引き出す鍵となるのです。

ネットからのコメント

1、中国の現状が今実際にどんな状況にあるかは、マスコミの記事だけでは分かりかねます。　マスコミも中国寄りの記事が中心のところが多いから、中国の悪い部分は報じないでしょう。　しかしながら、中国がここまで日本に圧力をかけたり、世界にアピールする背景には、国内の状況が極めて悪化しているのは伺えます。だからこそ、対日本という構図を国内に示したいのかと。　今、日本だけではなく、韓国も中国に反発していると聞きます。日本以上に、中国の方が焦りを感じているかも。

2、簡単なことで、内需が弱いから外に溢れているのです。輸出もそうだし、企業の海外進出も増えています。政府もそれを後押ししています。雇用を減らせないから生産ピッチを落とせず､供給過剰経済になっています。国内で捌けないから外で売ってきて､少しでも国内に還元されれば良いと考えているのでしょう｡しかし､それに伴い人や資産も海外流出しています。

国の先行きに期待できないので、「潤」つまり移民が大流行りです。中長期に国内空洞化に繋がりかねませんが、どうにもならないのかも｡

3、＞既得権益を壊し、非効率な国有企業を整理し、市場の自由に任せる。それが本来の改革だ。だが、今の体制にそれができるだろうか。すべての権力を党に集中させ、民間企業の首根っこを押さえつけるような統制強化の動きは、自由なイノベーションとは正反対の方向だ。中国は国ではなく共産党の意向で経済政策が決まる。そんな国を資本主義の国が相手をしては、リスクが多大になる事は火を見るより明らかでしょう。これから中国も少子高齢化で人口が減少して行くから、中国はAIや半導体等ハイテク産業に力を注いでいるけど、欧米との技術格差は大きい。今は日本の貿易相手国1位は輸出輸入共中国だけど、国の安全保障の事も考えれば、その状況をいい加減変えて行った方が良いと思うけど。

4、私以前、中国駐在して、日用品の販売に携わり、今も現地から情報をもらっていますが、政府発表統計数値以上に景気は悪いです。これまで効果があった販促作も効き目がないです。

消費は冷え切ってますよ。