2023年8月8日、鳥取県米子市で荒川勉さんの妻、認知症患者の泰子さん(当時59歳)が失踪した。勉さんは当初、最寄りのスーパーにいると考えたが、実際には居なかったため警察に連絡した。警察の防犯カメラ映像は泰子さんが島根県方面に向かう姿を捉えていたが、行方は不明のまま。若年性認知症患者の泰子さんについて、鳥取県のガイドラインが即時の県外通知を行わなかったことが捜索を遅らせた。
勉さんは妻の発見を願い、捜索を続ける一方、他の家族が同様の後悔をしないよう講演や情報発信を行っている。

事件は、認知症患者の失踪対策に関わる制度と行政の壁を浮き彫りにしています。この事件を分析すると、まず制度の欠陥が際立ちます。鳥取県のガイドラインは認知症の高齢者を対象としていたため、まだ若い泰子さんには適用されず、迅速な対策が取られませんでした。さらに、県境を跨ぐ場合の手続きの遅延が、貴重な初期捜索時間を奪いました。この問題の背景には、年齢によるガイドラインの区分けが現実と合致していないことが挙げられます。解決策としてまず、年齢ではなく状況に応じたあらゆる認知症者へのガイドライン改正が必要です。次に、県境を超える場合の迅速な情報共有基盤の確立が求められます。また、GPSなど技術的支援を活用し、認知症患者自身の安全確保が必須です。
この事件は、制度上の欠陷が個人の安全にどのように影響するかを示す警鐘です。これを教訓に、より適切で包括的な支援システムへの移行を目指すべきです。








ネットからのコメント
1、警察は行方不明で捜索願いを出しても捜したりはしません。役所も同様です。見つかったら連絡はくれますが探す人手も予算も無ければ誘拐等の事件性がなければ見つけても評価される事もないので、、、つまり自分達でどうにかするしかないのです。
2、1日も早く解決してほしいです。非常に難しい問題で、あまり他人事とは思えません。認知症は他人事ではないでしょうね。自分の家族がなったりもしますし、自分自身もいつかそんな時が来る人が多いでしょう。自分もあまり人の名前が覚えられないなぁとか前より仕事関係の人も名前が覚えづらくなったなぁとか思う時があります。誰にもやってくること、家族で起きてもおかしくない話であること、そう考えると、自分自身の予防と家族がそうなったときのための備えを真剣に考える必要性がありますね。
3、認知症の家族と暮らすのは綺麗事じゃ済まないからね。私も認知症になった義父と同居していた時期があったけど、本当に夜中に外に出て行こうと行動するんですよね。見張りというと聞こえは悪いけど、玄関の鍵の音に敏感になっていました。
妻の父だし、時間と金銭的な余裕はあったから自宅で何とかと思ったけど、妻の方が先にギブアップしてしまい、月20万かかる施設に入ってもらいました。コロナ禍で面談も限られていたけど、たま~に正常な時があって普通に会話が出来るんですよ。正常な時は孫の心配をしてくれたりするんだけど、自分が何故施設にいるかは理解できていない。ものすごく悲しいです。自分の子供たちには「ボケたら遠慮なく施設に入れてくれ」と言っています。
4、家族にとっては「少し出かけただけ」「いつもの行動」の延長なのに、そのまま日常が戻らなくなる怖さがある。私の地域でも毎週のように捜索放送が流れるというのは、決して珍しい話ではなく、今やどこでも起きている現実なんだと思います。認知症による徘徊は、本人に悪気も自覚もなく、「家に帰る」「昔の職場に行く」といった強い目的意識だけで歩き続けてしまう。結果として、川沿い、用水路、山際、線路脇、人目につかない空き地など、家族が想像もしない場所に入り込み、見つからなくなるケースが少なくありません。特に高齢者は体力が急激に落ちるため、長距離を移動できないし少しの段差や暑さ・寒さが命取りになる。
だからこそ「こんな近くに?」という場所で発見されることもあれば、逆に忽然と消えたように感じてしまう。これは個人や家庭だけの問題ではなく、地域全体で見守らなければいけない社会課題です。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/65e47c204dc331dd44a32ebaeb7b76e7b1e569b6,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]