日本の医療が深刻な危機に直面しています。厚労省によれば、病院全体の67.2%が赤字であり、その原因には物価や人件費の増加があるとされています。特に、千葉大学医学部附属病院では2024年度に約25億円の赤字を計上しました。この病院では、年間10億円かかる光熱費削減のため節電の取り組みが行われていますが、空調設備の老朽化や手術支援ロボット「ダヴィンチ」による診療が増えるほど赤字が膨らむなど、負のスパイラルに陥っています。
国立大学病院も法人化されているため、独立採算で赤字に対応せざるを得ない状況です。2024年度の大学病院全体の赤字は508億円に達すると予測され、国からの運営費交付金も不十分であるため、若手医師の育成や高度医療の提供といった大学病院の本来の役割が危ぶまれています。

医療の現場が抱える問題は深刻です。赤字で苦しむ病院が増えれば、患者への負担が増し、医療の質の低下も避けられないでしょう。特に診療報酬の改定が物価や人件費の上昇に対応していない現状は、医療制度の欠陥を露呈しています。まずは、診療行為に対する報酬の見直しを行い、医療機関が適切に収益を確保できる仕組みを整えることが必要です。さらに、病床数や外来機能の集約化を推進し、効率的な医療サービスの提供を図ることも重要です。そして、国による財源確保や補助金の増額も検討すべきです。
このままでは、日本の医療界での創薬や研究の継続が困難になり、世界に誇る日本の医療が崩壊してしまう恐れがあります。これを防ぐためには、現状の課題を認識し、具体的な改善策を迅速に講じることが迫られています。









ネットからのコメント
1、赤字もそうだけど、医療スタッフの疲弊も問題。単純に人手不足というだけでなく、厚労省の締め付けが厳しく、求めてくる膨大な書類の一部に不備があれば何千万、何億と返還を求められる世界です。重箱の隅をつついてきますし、その準備にも膨大な時間と労力が割かれます。認知症高齢者が増え、100歳でも手術する時代になっているのに、看護配置は変わらない。おまけに、身体的拘束は倫理的問題だとして、減らさなければ病院の減収になる。(最近はスピーチロックにもうるさくなりました)そして昔はたとえば脚の骨折ならそれだけ治せばよかったものが、基礎疾患の管理をしないといけない人が大半だし、全身麻酔の影響やら安静の影響で廃用が進み、全身管理が必要になる。予定の期間では退院できず、家族も受け入れてくれない。
急性期の医者も退院支援的な視点でも動いている事実に頭を抱えます...
2、とにかく診療報酬が安すぎるんです。30年以上減らし続けてきたんだから、物価や人件費上昇で赤字になるのは当たり前かと。皆保険制度を維持するためには、全ての年代で一律に自己負担率を上げて社会保険料を減らしていくしかないでしょう。その上で保険点数を1点10円から13円くらいに上げれば、今の診療体制でやっていけるようになります。医療費が高額になれば無駄に受診する人は減るでしょうし、医療費削減となります。無償化は不必要受診の温床なので、一律自己負担を求めるべきだと思います。特に生保。
3、病院勤務(ドクターでもナースでもありません)でいつも思うこと批判は承知ですが…毎日80歳オーバー時には90歳オーバーの患者さんの大きな手術がなされています胃全摘やら膵臓切除や乳房再建などなどが行われています本当に必要ですか?と思ってしまいます本人や家族がやりたいといえばやらざるを得ないのでしょうが…実際は幾ら掛かる手術なのかまで説明するべきではないかと思ってしまいます
4、大病院と開業医、診療科で診療報酬の傾斜をつけるべき。色々と面倒はあると思うが。高級マンションに住み、高級外車に乗り、毎年何度も海外へ家族旅行に行く開業医も知っている。大学病院の勤務医に給料を聞いたことがあるが、安くてびっくりした。普通のサラリーマンより多少高いくらいで、高度医療を担う医者の給料としては?と思った。大学病院や、地域の機関病院はもっと診療報酬は高くても良いと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/4fe98f88d4757f697a820fc4744dfff52bda6ec7,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]