7月6日、全東信(大阪市中央区、資本金45億円)は大阪地裁に準自己破産を申請し、同日破産手続き開始決定を受けた。負債は金融機関借入を中心に約1151億6400万円。2006年設立後、決済代金の先行入金サービスで2020年3月期に年収入約80億円を計上したが、コロナ禍で飲食店需要が落ち、2021年3月期は約50億円へ減少。2024年には不正契約事件も発覚し、信用不安と資金難で事業継続を断念した。

負債1000億円超の破綻は、単なる景気悪化やコロナ禍の後遺症だけでは片づけられない。決済インフラに近い業務を担う企業が、審査に通らない加盟店を他人名義で契約した疑いまで持たれた以上、問題は資金繰りではなく、信用を商売の土台にする業界で信用管理が崩れていた点にある。売上代金の先行入金という仕組みは便利だが、監督が甘ければリスクの先送り装置にもなる。
必要なのは、加盟店審査の実名確認と責任者記録の義務化、金融機関による資金使途と延滞兆候の継続監視、決済代行業者への定期的な外部監査と行政報告、さらに不正契約に関与した個人への厳格な処分だ。便利さを盾にルールを緩めれば、最後に損をするのは取引先と社会である。信用で稼ぐ企業が信用を軽んじたなら、市場から退場するのは当然だ。
ネットからのコメント
1、正直普通はクレジット加盟店になれない風俗やエステ業界や個人に対して代理決済をする専門会社。今は楽天やリクルート等の大手が参入してきて競争も激しくなった上、バーコード決済も増えてきた。それにしても金融機関もこの手の企業に貸し込んだな。粉飾決算をしてたか癒着でもない限りは決済代行業者にこの融資は大きすぎない?
2、懸念していた通り、単にクレジットカード決済が使えなくなるだけでなく、売掛金の早期回収の仕組みを逆手に取られた飲食店の被害が続出しています。ネット上では「数百万円焦げ付いた」という悲鳴が上がっていますが、負債約1151億円の巨額破産となれば泣き寝入りを強いられる加盟店が後を絶たないでしょう。
2024年には通常なら審査が通らない店を他人名義で契約させ、組織犯罪処罰法違反の疑いで書類送検されていたような会社です。コロナ禍の業績悪化を言い訳にしていますが、こうした怪しい実態を見抜けず、目先の利便性に釣られて大切なお金を預けてしまった店舗側も、事業主としてのリテラシーを磨くべきだったというのは辛口すぎるでしょうか。
3、昨日のうちに債権額を発表して引当金計上し損失を確定できたところは、東証に上場している関係もあって、早めに処置して、不安を払拭した金融機関です。つまり、特に非上場の銀行や信金、信組はいまだに公表していませんので、不良債権額がそれぞれの金融機関にいくらあるのかまだわかりません。昨日の発表分でも約240億円(保全額、すなわち担保等を含む)ですので、金融機関がその大半と記事にある通り、残り約1000億円の負債がどこまで未発表の金融機関に影響が出るのか、注視が必要でしょう。
4、数年前までメインバンクだったSMBCはいつの間にか手を引いていて、取引先にメガバンクや地元大阪の金融機関の名前はあまり見掛けず群馬・鳥取・三重などの地方銀行(第二地銀クラスが目立つ)の大阪支店が多かったり、その中でも山口銀行はきちんと全額保全しててさすが老舗銀行と言われていたり…と、金融機関を巡る様々な状況が垣間見える一件だった。
しかし、適当にSNS(X)を眺めているだけでも、一昔前ならガッツリとリサーチしないと知り得ないであろう情報がいくつも飛び込んでくるのだから、時代のスピード感は本当に変わってしまったと感じる。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/4a4ca9580107d5fc291fc5174d52590437239693,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]