【事件概要】
2024年8月、フジサンケイグループ前代表・日枝久氏(87)が、ノンフィクション作家・森功氏による10時間に及ぶインタビューで、自らに向けられた批判に初めて応じた。中居正広氏の性暴力事件を契機に、日枝氏の長期にわたる独裁的経営が事件の温床と報じられ、特に「上納文化」の存在が取り沙汰された。
日枝氏はこれを全面否定しつつ、「相談役として責任はある」と一定の関与も認めた。この発言は、8月8日発売の「文藝春秋」9月号に掲載される。
【コメント】
企業のトップが「上納文化はない」と言い切る一方で、長年にわたり人事に影響を及ぼしてきた事実が第三者委員会により報告されている。これはもはや単なる相談役の範囲を超えており、健全な組織運営とは言えない。
本質的な問題は、透明性の欠如と、独裁的な人事体制にある。長期支配による硬直した企業文化が、社員の声を封じ、深刻な事件の芽を見逃す土壌を作ったことは明白だ。
このような体制の再発を防ぐためには、①社外監査機関による人事プロセスの監視、②役員任期の明確な制限、③内部通報制度の実効性向上と保護強化が必要だ。
「楽しくなければテレビじゃない」という標語の裏に、不透明な人事と上下関係の忖度が潜んでいたとすれば、それは視聴者を欺く“演出”に他ならない。真に楽しいテレビを作るには、まず組織の闇を照らすことから始めるべきだ。
ネットからのコメント
1、社長の時に企業業績を向上させて絶大な力を持ってきて、自分の意向で後任人事を決めて相談役に退いた人が、相談役はあくまで相談相手であって権力を使った覚えはない、と今でも思っていることに驚きを感じるし、どんなに優秀な人でも、権力を持つと現実や周りが見えなくなるのだろうと思いました政治の世界でも元総理や元代表などの方が党内で影響力を持っていると思いますが、大所高所から意見をいって経験を活かしているのではなく、権力維持に執着しているような方が多いように感じます
2、これまで事実でないことも数多く伝わっており、それは会社にとってマイナスだと感じています。それなら記者会見でもやればよかったのに。スポンサーがあんなに離れるのはかなり危機的状況だったのだから。上納ではないがって言葉を換えてるだけで、フジテレビのキャスティング握ってる立場の社員が誰一人として芸能事務所からなんらかの接待を受けてない、とは言い切れないでしょ。テレビに出れば一攫千金、人気者になれるとなれば、芸能事務所なんぞいろんな手法で籠絡させるのは素人でも想像がつく。それだけ権力が大きかったテレビ局、その自覚がトップオブトップになかったなんて言わせないよ。
3、森功はこういう人たちの懐に飛び込んでインタビューを取って来れて素晴らしい。反社を含む、世間の目の冷たい人たちの取材に強い。で、上納は言葉の定義の問題だろう。システムとして、誰に誰を献上するのかを、誰が決める、ということはなかったんだろう。そりゃそうだよね。だから「文化」と言っている。女子アナをホステス扱いして気乗りのしない酒席で盛り上げさせるのは、上納の範囲に入ると考える人たちがまあまあいると思うよ。
男女問わず、少し触られるくらいで場の空気が冷えるような対応をするな、とかあればさらに上納と考える人は増えるだろう。タレントのためにホテルの部屋までは取らなくても、飲み会を設定したり、連絡先交換をアシストするのは、その先はタレント次第、という状況を作るのは十分上納ではないか。システムとしてはなくても、ふんわりと、分かってるよね?と理解させる空気はなかったの?
4、上納があったのか、なかったのかは想像の域を出ないが、事務所側として、タレント側としては、それで売れるならと思ってしまう部分はあると思う。それにやはりこれだけのマイナスイメージになった以上、直接記者会見をするべきだっただろうし、違うかもしれないが、逃げ回っているようにしか見えなかった。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5d410a779769c5124d53700e052106768eb6686b,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]