イーストマン・コダックは、債務返済に必要な流動性確保が困難であることを１１日の決算報告で明らかにしました。約５億ドル（約７４０億円）に上る債務を抱えており、その返済のための融資や流動性が確保されていない状態です。企業としての継続能力に疑義を呈されている中、退職年金制度への支払いを停止し、現金を捻出する計画です。１２日の株価は約２５％下落しましたが、コダック側は融資の一部返済や優先株債務の修正、延長、借り換えが可能だと確信していると述べています。

創業１３３年を迎える同社は、かつてカメラとフィルム市場で圧倒的シェアを誇りましたが、デジタル化の波に乗り切れず再編を余儀なくされました。

コダックの債務問題は、長年の戦略失敗と市場変化への対応不足を浮き彫りにしています。かつて市場で圧倒的な地位を築いていたコダックが、自らの発明であるデジタルカメラ技術に適応できなかったことが、現在の厳しい財政状況に繋がっています。まず、経営陣は市場動向を詳細に分析し、現在の事業モデルが時代に合ったものであるかを再評価する必要があります。次に、効果的な技術革新の導入が不可欠であり、新規市場への参入や既存製品の改良も急務です。さらに、財務健全性を守るため、再生可能エネルギー技術への投資など、安全な収益源の確保を検討するべきです。この現状は市場の激変に対し、迅速な対応と強い経営判断が必要であることを示しています。

歴史的なブランドを今後も守り続けるには、先見性と革新力を持ったリーダーシップが求められています。

ネットからのコメント

1、コダックのトライXを使って学生時代は写真を楽しんでました。印画紙に焼き付けて、現像液に浸して画像が浮き出てきて、自分の思い通りに出来た時は大喜びしてました。今みたいに、撮影して直ぐに確認出来ないからこその楽しみ嬉しさが懐かしです。

2、ジョージイーストマンは、慈善家で色々なもの、学校とかに寄付をしてきた。お父さんやお姉さんを若い頃に失って苦労していたから学校などに寄付したと聞いている。特に見返りとかは求めてなかったと思うが、寄付して貰った学校(MITやロチェスターなど)はもし志があるならKodakを救ってほしい。父がKodakで働いていたが、すごくいい会社だった。家族も大切にしてくれる会社だった。私にもう少し甲斐性があればKodakで働いて貢献したいものだ。そういえば、クリストファーノーラン監督の素晴らしい映画はKodakフィルムのおかげらしいですね

3、コダックについて聞く時、どうしても対比的に富士フイルムについて考える。

写ルンですで成功し、デジタルカメラシフトの波に上手く乗り、それがピークアウトするのと入れ替わりに現在ではエレクトロニクスとヘルスケアが主力の会社になっている。凄い会社です。

4、富士フイルムはいつの間にか フィルム以外の化粧品など他業種への 転換が上手く行ってると感心しました。勿論フィルム事業のノウハウを生かしたデジタル分野も凄いと思いましたけどね。やっぱり主力が好調の時こそ他業種への転換の準備を進めるなど必要なんでしょうね。学生の頃 天体観測で 富士フイルムとコダックは よく使ってましたね。