大阪府吹田市に住む辻英子さん(59)は、自閉症と強度行動障害を持つ次男直也さん(30)の介護を日々行っています。直也さんには24時間の支援が必要であり、施設入所を希望しても、待機者が多く入所は叶わず、障害者用のショートステイやグループホームも重度障害への対応不足で断られる状況です。辻さん自身も腰椎すべり症と戦いながら介護し、「自分が死んだ後、直也に居場所がない」という深い不安を抱えています。直也さんが安心して生活できる受け入れ先が見つからない現実が、家族を限界に追い込んでいます。

介護に追われる辻英子さんの姿からは、制度の欠陥と人手不足という深刻な社会問題が浮き彫りになります。重度障害者を受け入れる福祉施設の不足、専門職の人材育成の遅れ、支援体制の未整備といった現状に、疑問を抱かざるを得ません。
この問題の本質は、国が福祉政策に十分な予算を確保しきれていないこと、そして地域社会が障害を持つ人々を生活の一員として迎え入れるための意識改革を進められていないことにあります。
必要なケアを提供するプロフェッショナルがいないため、家族が負担を背負い、辻さんのように身体的・精神的に限界に追い込まれるケースが後を絶ちません。
解決策としては、1)重度障害者専用の施設増設と、それに伴う入所基準の緩和、2)福祉現場で働く人材の待遇改善と安定的な職業訓練の推進、3)地域の包括的支援体制の導入を強化する必要があります。特に、地域ぐるみで重度障害者を支援する仕組みづくりが急務です。同時に、地方自治体だけでなく国の主導のもと、長期的に計画立案が求められます。
「ほんの10分だけ」という切実な願いをしなければならない国で、本当に福祉大国を名乗れるのでしょうか。辻さんの訴えは、私たちが今ここで考え、行動を起こすための強烈な警鐘です。未来の「安心できる居場所」を築けるかどうか、それこそが社会全体の成熟度を問い続ける試金石になるはずです。
ネットからのコメント
1、重度心身障害者施設で働く介護福祉士です。先月、厚生労働省で実地している強度行動障害の研修を受けました。研修を受けたとしても、そう簡単に強度行動障害の方の支援は簡単に出来ないです。
障害者施設のショートステイにも強度行動障害の方の利用希望ありますが、障害が重いとなかなか受けられません。どこも人手不足で、夜勤一人配置では、夜中に徘徊されたり、何かあれば難しいです。重度障害者を受け入れる施設と働く人員が不足しています。当選議員にギフト配るなら、障害者や福祉にお金使って欲しいと思ってしまいます。家族は、辛いですよね。どうかいい施設が見つかって欲しいです。長々と失礼しました。
2、強度行動障害の方の意思決定支援はとても難しい。家族だけでなく、支援者の中でも、薬にはあまり頼りたくないという考えを持っている人もいる。薬を飲まなければ、感情や気持ちの赴くままに行動してしまい、他者だけでなく自分自身の心も傷つけてしまう可能性がとても高いのではないだろうか?薬漬けというと、とても悪いことのように聞こえてしまうが、何とかしてその方にとって適正量の薬を主治医に調整してもらう。それによって、頭にモヤのかかる状態になってしまうのかもしれないけど、自分の心が傷つくリスクも回避できるのではないかと思う。
薬は極力減らして、少しでも自分らしくという考えも分かるが、それが本当に本人の幸せなのだろうかと感じることは多い。家族もその人にかかりきりになってしまう。私は高齢、障がい者どちらもの支援業務を行なっているが、家族の幸せの確保が本人の幸せに繋がると思いながら、支援している。
3、脱施設化を推進してイタリアの様に施設ではなくグループホームでその人らしく過ごせる様にと国は制度を進めていますが肝心のお手本にしたイタリアは限界が来て向精神薬などで薬漬けに障害者をさせてなんとか凌いでるそうです。つまり薬とワンセットでないとグループホームは運営が厳しいのに、日本は片翼だけであとは人に任せてなんとかしようとしています。状況にそぐわない理想論ではなく現実に向き合った施策をしてほしい
4、最寄りの駅から朝混んでいる時間帯に知的な障害のある大人の男性が乗って来ます。若い女性のところだけに順番に行きを顔30センチ位の至近距離に近づけ奇声をあげたりしています。本当に怖いです。自分の子供におとなしくさせるような薬を飲ませるのは嫌だと言うのは理解できます。
でも小さな子供ならまだしも身体も大きな大人になって人を噛んだり攻撃して親が面倒見切れないのならばおとなしくさせる薬などに頼るしかないのではないでしょうか?職員さんも生きるために仕事をしているわけで、そのような重度な患者さんに危害を加えられて怪我をしてしまったらその人たちの生活もできなくなってしまうわけだし、難しい問題だけどこの息子さんもどうにか施設に入所できれば良いですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/f47c4cca4c738b89a530467e0610206377b5d515,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]