7月1日、中国で「民族団結進歩促進法」が施行された。少数民族統制強化につながるとの懸念が広がり、台湾の頼清徳総統や米欧日関係者が批判した。7月6日には台湾で中国・台湾問題を扱うジャーナリスト矢板明夫氏が中国籍の男に襲撃され、男は出国直前に逮捕された。台湾外交部は越境弾圧の初例だと非難した。

民族団結を掲げながら、実際には多様な文化や言論を国家の一方的な価値観に合わせようとするなら、それは団結ではなく統制である。問題の本質は、民族間の共存を支える対話や権利保障ではなく、異なる歴史認識や文化的アイデンティティを抑え込む仕組みにある。法の名の下で自由な発言や研究活動まで制約されれば、国内外の信頼を損ない、社会の分断を深めるだけだ。必要なのは、①少数民族の言語・文化を守る制度的保障、②独立した監視機関による人権状況の検証、③国境を越えた威圧行為を防ぐ国際的な協力体制の構築である。
真の団結とは、異なる声を消すことではなく、違いを認めた上で共に生きる仕組みを作ることだ。力で均一化された社会は強く見えても、内側から脆さを抱えることになる。
ネットからのコメント
1、自国の法律やその「域外適用」を盾に、他国内の活動にまで取り締まりの可能性を言及することは、それ自体が驚きと主権侵害であり看過できません。日本国内で日本の法主権のみが適用されるのは当然の原則であり、外国の恣意的な干渉を受ける余地は一切ないはずです。政府には主権国家として断固たる拒絶の姿勢を示し、国内にいる人々の安全と表現の自由を守るための、毅然とした外交・法的措置を求めます。
2、地政学的なことはあるが、中国とは明確に距離を保つべき時期にきているのだろう。個人的には観光旅行として台湾へは行っても中国には行くべきでない。パスポートに台湾入国出国印がある場合、中国入国審査で別室へ連れていかれる可能性があるし、場合によってはそのまま拘束される怖れもある。そうなると数年日本には帰ってこれない。日本政府としても、そろそろ「相互主義」を発動し、日本に対する非友好国への明確なシグナルを出す時期のようにおもう。
「地経学的」観点では「脱中国」を静かに、そして速やかに確実にやるべき。特に人質となりうる現地在住社員の家族は、もう日本に戻す(返す)べき状況なんだと思う。私見。
3、習近平が民族団結進歩促進法をここまで重視する背景には、中国の大一統思想だけでなく、彼自身の出自と心理構造が深く影響していると感じる。幼少期に父が失脚し、家族が迫害された経験は、秩序崩壊への強烈な恐怖を刻み込んだ。下放生活で形成された統一こそ安定という心理は、今日の中華民族共同体への執着と直結する。記事が示すように中華文明の求心力を絶対視する世界観のもと、少数民族の独自性は文化ではなく危険因子として扱われる。文明の正統性を守るという名目で域外の言論まで統制する姿勢は、国家理念と個人の恐怖が結びついた結果だろう。これは単なる人権問題ではなく、一人の指導者の心理が国家教義を極端化させている点にこそ危険性がある。
4、香港の国安法の施行で台湾は当初、不利と言われていた蔡英文が総統選挙で再選された。更に中国の軍事演習が頼清徳を誕生させた。
今度の「民族団結進歩促進法」は次の台湾の総統選で必ずテーマになる。この事で、対抗する国民党は対応に苦慮するのが目に見えている。つまり、中国は独立勢力と批判している民進党を毎回、アシストしている。国民党も中国と距離を取らざるを得ないでしょう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3a7a820e1a8fa6bdcf589b52aea0537754cbfc7e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]