2018年、メガネブランド「Zoff(ゾフ)」は広告キャンペーンの販促物にイラストレーターの江口寿史氏が描いた作品を使用。そのうち2点が雑誌の写真を元に制作されており、モデルや権利者への許可が得られていなかったことが確認された。2025年のルミネ荻窪「中央線文化祭」の告知ビジュアル制作過程で江口氏が同様にSNS上の写真を無断使用した問題をきっかけに、この過去事例が発覚。
モデルや関係者への説明と謝罪が行われ、補償についても江口氏、広告代理店、関係者間で協議を進行中。Zoffは権利関係の確認体制を見直し、再発防止策を進めると表明した。

広告制作における著作権と肖像権の扱いが不適切だった今回の事案は、制作主体だけでなく広告代理店や企業側もその責任を免れることはできません。クリエイティブ表現の一環としてトレースや写真参考が行われることがあるにせよ、あらゆる権利に対する配慮と事前確認は現代社会における最低限の基礎です。この失敗は、各プロセスにおける管理体制の杜撰さを露呈したと言えるでしょう。
まず、企業は発注段階から制作に至るまで明確な権利確認ルールを策定し、遵守を徹底する必要があります。次に、広告代理店やクリエイターに対して契約時に透明性とコンプライアンスを求める仕組みを強調すべきです。
そして、問題発生時には迅速な検証を行い、関係者間での補償ルールを明文化することで、対応の標準化を図るべきです。
創造的な表現の自由と権利配慮の双方が両立すべきことは言うまでもありません。現代では信頼とコンプライアンスがブランド価値を形成する礎とされる時代です。こうした失敗を断ち切り、協業の質を向上させる努力こそが、次代の企業として生き残る条件と言えるでしょう。
ネットからのコメント
1、トレースに問題があるんじゃなくて、権利者に許諾を得ないままトレースの絵を商業的に使用していたのがダメなんだよね。それこそ自分でモデル雇って写真撮ってそれをトレースするなら問題ない。自分で構図も決めて服も決めてポーズも・・・となると大変だから、自ら生み出した方が恐らく簡単なんだけど、この人はそれが出来ないからトレースして「あー楽だなー」くらいの認識だったのでは。まず雲隠れしてないで一旦謝罪して、自分の今までの仕事内容全部調べてますくらい言えばいいのにね。
2、一時より話題は減ったが、企業としては当然調査しているわな。一方の江口自身は結局出て来て説明や謝罪はせず逃げ通すことに決めたのかな。
まぁ認めたところで69歳のイラストレーターに先は無いわけだが、それでも後続の為にも大家としての責任は果たすべきだったと思う。漫画家としてもイラストレーターとしても逃げて終わった人になっちゃったね。
3、リアルタイムでの活躍を知らない若い子でも、今のネット社会なら調べればすぐわかるし、ジャンプ出身でアニメ化も経験した漫画家上がりのイラストレーターから事後承諾されてたら断りづらいに決まってるじゃない。60を過ぎてるんだから必要な手順を知らないわけじゃないでしょうに。漫画家時代から思ってたが、前触れもなく休載したり、描いたと思えばまた休載したり、体調どうこうではなくむらっけのある性格なんだよね。だから、ジャンプから放逐された。
4、Zoffのイラスト使用に関する調査報告、企業として誠意ある対応を見せた点は評価したいですね。江口寿史氏の作品のうち2点が、権利者の許諾を得ずに参考にされたという説明には驚きましたが、Zoffがすぐに調査を行い、関係者に謝罪したことは、信頼回復への第一歩だと思います。ただ、広告制作において権利確認が不十分だったというのは、やはり残念です。
著作権や肖像権への配慮は、今の時代では基本中の基本。企業もクリエイターも、表現の自由と権利の尊重を両立させる姿勢が求められますね。今後は、こうした問題が起きないよう、制作体制の見直しと再発防止策をしっかり進めてほしいです。消費者としても、安心して応援できるブランドであってほしいですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/cefe0907f6cebf37d462b43a1432b3d1b125e43c,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]