北海道近海での小型イカ釣り船によるスルメイカ漁の休止措置が、函館に衝撃をもたらしています。水産庁の管理する2025年漁期の全国総漁獲可能量（TAC）が超過したため、全国的に初めての休漁措置が適用されました。6月の解禁当初は不漁だったものの、その後漁獲量が増加し、豊漁に転じたために枠を超えてしまいました。函館駅前の「函館朝市」では「活いか釣り堀」の在庫が尽きかけており、市場関係者や漁業者は戸惑いと憤りを隠せません。

水産庁は当初2800トンだった漁獲枠を計3回、合計で2100トン拡大しましたが、それでも枠を超過したため、再開の見通しが立たない状態です。函館市漁協は枠拡大を国に要請しており、状況は予断を許しません。

今回の休漁措置は、函館を中心とする地域社会に大きな課題を突きつけています。まず、漁獲枠の設定不備が明らかとなりました。特に豊漁への柔軟な対応が欠けていた点において、地域経済への影響は深刻です。また、全国的な漁獲枠政策の背景には、資源管理と公平性の問題が潜んでいると言わざるを得ません。解決策として、行政は漁獲量予測の精度を向上させるためのデータ解析を強化し、豊漁時の緊急措置を制度化すべきです。さらに、地域ごとの特性に合わせた柔軟な枠設定が求められます。最終的に、資源管理と地域経済のバランスをどう図るかが問われます。

函館をはじめとする漁業者が生計を立てるためには、国の政策が現場の声に耳を傾け、新しい道を開くことが急務です。これによって社会全体が持続可能な発展を目指すことができるでしょう。

ネットからのコメント

1、スルメイカの漁獲枠ってのは日本全体でいくらで決められたものなので、例えば北陸漁協で枠を一気に使ってしまうと、北海道漁協ではまだほとんど獲れていないのにも関わらず休漁という話になってしまう。実際、まだ北海道漁協では昨年の６割くらいしか獲っていないそうだ。マグロのように県ごとにいくらと定めるのがいいのではないか。

2、獲れる時に獲れるだけ獲り続け、不漁になると獲れない獲れないと騒ぎ出す。限りある自然の恵み、需要と消費に見合った分だけ獲るようにしなければ、居なくなるのは当然。獲らなければ仕事にならないと言うが、獲れなくなれば同じこと。こうして豊漁だから獲らないように命令を出すことは、今後の海洋資源と生態系を維持していく上でも非常に大事なことだと思います。今後も適切な判断が続けられるよう願います。

3、他の人も書いている事ではあるが、乱獲によって資源が減少するとそれこそ漁業存続の危機になる。

だから上限を設けて獲り過ぎを防いでいるのに、豊漁だからとその上限いっぱいまで漁獲してしまって戸惑うとは到底理解しかねる。浅はかなのか、制度的問題があるのか。

4、短期的視点ですね。今年の漁獲高枠が上限に達したなら、予定数量でしょう。枠を決めた時にそれで予定されていたはずです。豊漁なら来年の漁獲高枠を広げれば良いではないですか。徐々に回復させる。そしてかつての賑わいを取り戻す。今の段階は「買い負け」しないことです。