現行オフサイドルールの変更が検討されています。アーセナル元監督であるアーセン・ヴェンゲル氏が提唱する新ルールでは、攻撃側選手が守備側最後方から2人目の選手に少しでも重なっていればオフサイドが成立せず、プレーが続行される仕組みに。攻撃側有利な変更として議論が進められており、2026年1月のロンドン、2月のウェールズにて国際サッカー評議会(IFAB)が審議予定。
承認されれば、導入は2026-27シーズンから。ジャンニ・インファンティーノFIFA会長も研究が進行中である旨を示唆した発言を行い、サッカー界でのルール改正の焦点となっています。

オフサイドルールの変更提案は、サッカーの公平性と魅力の観点で大いに議論を呼ぶべき内容です。現状のルールは、ディフェンスの完璧な位置取りを重視する一方で、攻撃側にとって過剰に厳格である側面が否めません。ここで提案される変更は、ゲームのダイナミズムを増し、より攻撃的なプレーを促進する可能性を持っています。しかし、問題はその導入結果として生じる「新たな不公平性」です。たとえば、守備側のライン統率が困難化し、守備戦術の根本的な見直しが求められる可能性があります。
これを防ぐために、①改定ルールの明確な適用ガイドライン制定、②初年度に慎重なテスト運用期間を設けること、③VAR技術の高度化による誤審防止をさらに徹底することが必要です。
サッカーは常に進化を求められるスポーツですが、ルール変更の影響が選手・監督双方の戦術的な公平性を維持するものでなければなりません。議論を十分重ね、その影響の広さを見据えた結論を導くべきです。締めはシンプルです——サッカーは人間の感情を動かすスポーツです、感情を破壊する場ではありません。
ネットからのコメント
1、今はフィジカル至上主義で、昔みたいな裏を超スピードで抜けてくるスピードスター、絶妙なスルーパスを通すファンタジスタが活躍しづらい時代。このルール変更でこれらの選手が活躍しやすくなる可能性が期待できる。一方でそれの対策としてバックラインが大きく下がり、全体的には間延びした締まりのない試合が増える事も懸念される。一度どこかの三部リーグとかで1年間実験してみて、その上でブラッシュアップしてから導入可否の判断をしてもいいかな。
2、このルールで、仮に守備側が今の感覚で守っていたら5-4みたいな試合が普通になりかねないが、実際には恐らく戦術をより守備的にするチームが増えて、むしろゲームをスポイルしてしまうのではないか。
審判の技術的にも、瞬間的に入れ替わるようなプレーでのオン・オフの判定は現行ルールより難しくなり、VARが無いレベルの試合では判定精度が著しく下がる可能性があるし、トップレベルでも機械的なオフサイド判定を導入しないとかなり厳しいのではないかと思う。個人的には過去のルール改正の中でも最悪なものになりかねないという気がするのだが。
3、オフサイドは賛否あっても、これがあるからサッカーは成立している。完全に飛び出さなければセーフとなると、抜け出し狙い一辺倒になって駆け引きが薄れる気がする。判定の分かりにくさは改善してほしいけど、ルールの根幹を緩めすぎるのは別問題。変えるにしても、競技の面白さを削らないことが大前提だと思う。
4、DFラインが下がって中盤が間延びするとロングカウンターの応酬が増えて、ヴェンゲルが監督業現役時代にやっていたサッカーからはむしろ遠ざかりそうだけど…。それとも、いざ監督業を引退してピッチレベルではなくピッチを俯瞰する視点でサッカーを見るようになると、中盤は選手たちが密集してキツキツ、ゴールポスト周辺はGKしかいなくてスカスカという図が目に付くようになって、そこに何かしら違和感を覚えるようになったのかな?
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/ef5e746035146ce81be42d1cf95af41caf639391,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]