日本各地でクマの出没が相次ぎ、特に2025年には人身被害の報告が増加。住宅街や通学路など生活圏まで出没し、これまでの「陸地の安全地帯」という概念が崩壊する一因となった。これに伴い「クマ」が今年の漢字に選ばれ、社会的関心を集めている。進化心理学や認知心理学の視点から、クマへの寄生的恐怖や過剰リスク認知が集団心理の主因だとされ、笛やスプレーといった対策商品販売も急増している。

この問題は国民全体に不安を共有させる結果を生んでおり、早急な行政の対策が求められている。

現状、クマ被害は個人での防止が難しい無差別的な脅威となっており、その不安の根本には崩壊した安全感やコントロール感の喪失がある。これ以上悲劇を防ぐため抜本的解決策が必要だが、対策の遅れが課題となっている。

現在進行形で全国各地を不安に陥れているクマ被害の問題、その背景には環境破壊や政府の対策の遅れという重大な構造的欠陥が存在します。まず、過去数十年の環境変化を直視するべきです。都市化と森林破壊によるクマの生息域縮小が、この異常事態の発端である可能性が高い。さらに、今の行政は予防策と対策が後手に回りすぎており、一時的な対応しかできていないという厳しい現状がある。

根本的な解決策として、まずはクマの行動や生態に基づいた科学的調査を進め、市街地への侵入経路を特定し封じる必要があります。

また、地域コミュニティを巻き込んだ対策として捕獲・駆除のより効率的な技術的支援を国が主導するべき。そして対策が遅れる中でも、人命を守るための緊急施設や追跡システムを早期に導入するべきです。

これ以上犠牲を出さないためにも、「コロナ」と同様、国が国民の命を守る立場として迅速かつ責任ある政策を展開することが求められます。安全を奪われた日常こそが、社会全体の暮らしを奪う脅威であることを忘れてはならないのです。

ネットからのコメント

1、クマそのものが怖いというより、「いつ自分の身近で起きてもおかしくない」と感じさせられるから目を離せないんだと思う。遠い国の事件と違って、通学路や散歩道と重ねて想像できてしまうのが大きい。だから過剰に怖がるなと言われても、簡単には切り替えられない。問題は恐怖を煽ることより、どう備えてどう減らすかを現実的に伝えていくことだと思う。

2、>自分がどれだけ注意しても、クマの出没と被害は防げません。コントロール不可能なのです。その結果、地域を問わず、全国民が深刻な不安感を共有しているのですこのような見解を披露してもクマ被害対策になりません。

遅すぎの感は否めませんが、これから頭数管理(駆除)を徹底していこうというところです。事態の正常化には5年10年かかるでしょうが、誰もがクマに怯えず安心して暮らせるように、各省庁、自治体が連携して対策していくべきだと思います。

3、山登りと林道歩きが趣味ですが、道内で羆との遭遇はだいたい年に一回くらいありました。痕跡に至っては、見ない方が少ないのでは、と思うほどの頻度。何故羆の被害に遭わなかったかというと、羆に遭遇する危険性を認識した上で準備していたし、常に痕跡を観察して、危険そうなら下山などをしていました。何より羆側が人と距離を持とうとしていた。しかし最近起きているのは、登山中よりも人の生活圏での遭遇や被害。熊も餌を求めて下りてきているので、人を見ても避けようとしないし、場合によっては襲ってくる。これまでの山にいた熊とは、状況が全く違う。今までも熊が人の生活圏に入り込み、被害が出ていたけれど、特殊事例として対応し、猟友会などのボランティアに任せてきた。今までの対策では対応できないのは明らかで、自治体ではなく国レベルで行わなければならないし、ようやく動き出した一年だったと思います。

4、対処方法が確定していないので、当然不安になります！もしも、山や山里で熊に出会ってしまったときに、確実に身を守る方法は周知されていません。後ずさりして、目を合わせず、刺激をしないで距離を取る、と言われていますが、これをしても襲われている人はいます。自分の身も、子供たちも守る方法がなければ、出会わないように避けるしかないと言うことになります。したがって、どこでどういうタイミングでどうしたら襲われてしまったのか、この情報が重要になります。守らなくてはいけないものがある身では、熊被害情報があれば、目を通すのが当然だと思います。