2024年3月に東京・台場でオープンした世界初のイマーシブ・テーマパーク「イマーシブ・フォート東京」が、財務上の理由から2026年2月28日をもって閉業することを発表しました。当初は広い施設による大人数向けの「ライトな体験」を計画していたものの、来場者のニーズが限定・少人数型の「ディープな体験」へと偏ったため、業態変更を行いました。
しかし規模の不適切さや財務面での乖離が問題となり、事業期間を繰り上げて終了する決断に至りました。同施設は期間内に最高のエンターテイメントを提供することを表明し、次のステージへと挑戦する意向を示しています。

経営判断に伴う閉業が公表された本件、企業側の努力と挑戦は称賛される一方で、計画段階の判断ミスが浮き彫りとなりました。対象となる顧客層の需要予測に甘さがあり、大規模施設に基づく「ライトな体験」という診立てが、経営の根本的な誤りです。特に、開業後の速やかな業態変更による知見蓄積は評価の余地があるものの、これを施設規模の問題と結びつける視点の欠如、またその後の財務的乖離を招いた対応の遅れが残念です。
イマーシブ・エンターテイメントの市場をさらに強化するためにも、まず、以下の提案が求められます。
1) 開業前の顧客層に基づいた市場調査の精度向上、2) 規模とニーズの整合性を追求した事業設計プロセス、3) 財務面における柔軟かつ意志ある再建策の早期導入。大掛かりな挑戦には高いリスクが伴うものの、その管理体制にもトレンドだけではなく堅実さが求められます。
企業として革新に向けた姿勢は評価されますが、多くの期待を裏切る結果となったことは残念を超えて、無駄な消耗とも捉えられます。失敗を教訓に変え、より良質な経営戦略と挑戦を未来に繋げていかなければならないでしょう。
ネットからのコメント
1、面白そうなコンセプトだなと思いましたが、劇の流れに乗っかったり、あるいは自分の意思で物語を進行させたりするのはけっこう大変そうだなとも思いました。「コミュニケーションコスト」なんて言葉もありますが、わざわざお金払ってまで劇の一員として動き回るのはしんどいのかもしれません。私だったらうまくいかなかったら高いチケット代がもったいないと感じてしまいそうです。
2、コンセプトはおもしろいけど、参加型だから日本人にはちょっとハードルの高さそうな気がしていたから、やっぱりという感じ。
海外向けなコンテンツだと思うけど、海外からの観光客がわざわざ来るような感じではなかったし、日本人向けと考えると金額もかなり高い。期間限定だったり、何かとコラボしてやるには良さそうだけど、常設でやるには厳しかったかな。
3、一度行ったけど、1時間ちょっとの体験で何が起きてるのかもあまりわからす、一万円ほどはあまりにもコストパフォーマンスが悪いと思いました。運営側としても、ヴィーナスフォートの広い施設のごく一部しか使わないこと、キャストの人件費が普通のテーマパークの比ではなさそうなことから、採算性の面で続かないだろうなとは思っていました。それにしても、このタイミングで二月閉鎖は驚きました。資金繰りが逼迫しているのでしょうね。
4、1年目は入場さえすれば園内でアトモスやショーをやっていたが、2年目はそれがなくなり作品毎に高額のチケットを購入しなくてはならなくなった人件費の削減と少しでも黒字にしたいという考えなのだろうが、正直テーマパークとしての魅力は消えてしまった大人向けのテーマパークとしてせめて3,4年はこらえてほしかったが…
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/2c6d70732c37835c2581696a3fe7f8a1abe7ac3f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]