事件概要:2025年8月8日、ドナルド・トランプ米大統領は自身が発動した関税が米国の裁判所によって無効とされる可能性について警告を発した。トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿し、「極左の裁判所」が権限逸脱に基づいて関税を無効にした場合、米経済に深刻な影響を与えると強調。さらに、関税が無効化されると、回復や返済が不可能になり、1929年の世界恐慌の再来を招くと述べた。
これは、彼が貿易相手国に対して広範囲な関税を課す緊急権限の合法性が審理中のタイミングで発言された。
コメント:トランプ氏の発言は、経済の安定を保つために必要な制度の透明性とバランスが欠如している現実を浮き彫りにしています。彼の警告は誇張されているものの、その背後には制度の不安定さがあることは否めません。緊急権限の使用に関しては、憲法に基づく制限が不可欠であり、過剰な権力の集中がリスクを引き起こすことを考慮する必要があります。
まず、法的手続きを厳密に遵守し、権限の濫用を防ぐために透明性の高い審理を行うことが求められます。次に、貿易政策において一貫性と予測可能性を確保し、経済の急激な変動を防ぐための事前対策を講じるべきです。さらに、トランプ氏が掲げるような「極左の裁判所」への攻撃的な姿勢は、司法の独立性を脅かすことになりかねません。
公正な審理の結果、経済の安定が損なわれることなく、政治的影響から独立した判断が下されることを強く願います。
ネットからのコメント
1、いちいち間違いを指摘する気にもならなくさせる。それがトランプ氏の戦略なのだろう。権力者が、現在審理中の事件についてコメントすること自体が、権力分立を不可欠の前提と考える民主主義国家では異常極まりないことだ。歴史を振り返れば、世界恐慌後の極端な保護主義、ブロック経済圏の形成が、悲惨な世界大戦の原因になったことは明らかだ。なりふり構わず保護主義を進めるトランプ氏には、そうした指導者として当然身につけるべき教養も、見識もない。民主主義の、一つの終わり方を、私たちは見ている。
2、トランプも裁判所が関税を無効にするとは思っているんだ、ここまで大規模な物は通常では議会で決める事でしょう、これが大統領が出来るなら議会は必要ないことになるし大統領は何でも出来る独裁者になりますからね。緊急事態でも無い限りこんな関税は無効だと想いますが。
3、歴代のアメリカ政権が結んできた貿易協定を全て無視して議会の承認も得ず、雑な大統領令だけで、全て変えようとするのは誰が判断しても合衆国憲法に違反した「権力の乱用」にしかならないだろう。
4、出ましたね。何か起こっても自分のせいではないというフラグを立てる臆病者戦略。大統領だからそれぞれの調整は必要でしょう。大統領令でなんでもなんとかしようとすれば、三権分立の民主主義国家なんだからなんらかしらの反発にあう。その調整を全然していないのはどういうことだと思う。徹底的に民主主義を破壊して、焼け野原にするのがトランプの役目かな。火をつけて英雄を気取るピエロ。消化して正常に戻すのは他の大統領。そしてポスト民主主義が生まれることを願う。トランプが目指すのはポスト民主主義ではなく100年前に戻りたいだけで先進性がない。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/7d6798357d88d4e2f8ff8e078ffecd4f304d9856,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]