SBI新生銀行は2025年7月31日、公的資金約2300億円の完済を発表しました。これにより、バブル経済崩壊後に金融機関に投入された公的資金が残っていた唯一の大手行として、四半世紀にわたる金融危機に一区切りをつけました。新生銀行の前身、長期信用銀行は1990年代後半に経営危機に直面し、政府から公的資金を受けて再建。株価低迷で返済の目途が立たなかったが、2021年にSBIホールディングスがTOBで株式を取得し、経営再建を進めました。

2025年3月には政府とSBIHDが返済計画で合意し、約1000億円を返済。残りの2300億円は、SBIHDが国の優先株を買い取ることで完済されました。

SBI新生銀行がついに公的資金を完済したことは、日本の金融機関の再生の象徴です。長い年月を経て、ようやくこの負担から解放されたことは重要な進展ですが、その背景には政府の介入と金融危機からの回復に関する深い反省が必要です。特に、再建にかかる期間の長さや、株価低迷、経済全体への影響は、再建策における問題点を浮き彫りにしています。銀行再建の成功例として評価することはできますが、その過程で多くの資金が注がれ、国民や税金の負担を強いられてきたことに対する思考は避けられません。

今後、より迅速で効率的な銀行再建策が求められ、より効果的な金融危機対策が必要です。

特に、資本注入や株式公開買い付け（TOB）などの方法を使う際には、そのリスクを国民が負う形になることがないよう、透明性を確保し、改善された監視体制を強化することが肝要です。

ネットからのコメント

1、日本長期信用銀行時代の問題点は、名目ばかりの管理職が多すぎて、派閥争いばかりやっていたそうです。そのため、山一証券ばりの不良債権を溜め込み過ぎて破綻したそうです。 それにたいして、SBI新生銀行になってからは、名目だけの管理職は不在となり、部下に目標管理があるように、管理職にも目標管理が定められているそうです。 また、IT技術を積極的に取り入れ、経費削減に務めたことも多いと思います（未だに紙で処理する銀行が多いようですが、SBI新生銀行ではDX化が進み、内部では完全にIT処理だそうです。もちろん、会議はITではありませんが...）。 一つの苦しい道が終わった、再生の成功例として...語り継がれるでしょう。

2、こうやってみるとたった2300億円なんだよなあ。アメリカとの関税交渉で80兆円を投資することになったけど、如何に莫大な金額なのかよくわかる。

本当に日本に利があるのだろうか。

3、ちゃんとした会社が経営すると、再生できるんだよね。政府や役所主導だと全然ダメなのに。 こう考えると政治家や役人には能力がないんだろうね。税金投入することばかりだもんね。

4、2300億円を約25年で返済ってことは 1年で約100億円 これを利益の中から返すのは大変だった 潰すのは簡単だったけど そこから引き継いで、前任の借金を返したのスゴイと思う