30日午前8時25分ごろ、ロシア・カムチャツカ半島沖でM8.7の地震が発生し、日本の太平洋側22都道府県に津波が到達。岩手県久慈港では最大1.3mの津波を観測。気象庁は午前に注意報を出し、解析結果から9時40分に津波警報へ引き上げ、午後8時45分に解除。最大200万人以上に避難指示が出され、三重県熊野市では58歳女性が車ごと転落し死亡。
他にも避難中の負傷者が発生。津波は30日中に各地で観測され、最大で1日程度は影響が続く見込み。
この津波被害の背景には、地震発生から警報引き上げまでの13分間という空白がある。M8.0との初報が、最終的にはM8.7と大幅修正されたことも含め、観測・解析体制の精度とスピードの限界を露呈している。遠地地震の津波予測は難しいが、その「難しさ」に依存した遅れが、現場の判断に重大な影響を与えた。
まず必要なのは、即時性を持った予測モデルの高度化。AIによるリアルタイム地震解析を全国レベルで統合すべきだ。次に、津波警報の段階的な情報発信ではなく、最悪を前提とした初期通知の強化。さらに、避難計画を交通インフラと連携させる制度設計も不可欠である。
自然の脅威をゼロにすることは不可能だ。しかし、そこに人の怠慢や制度の鈍重さが加わったとき、「防げたはずの死」が生まれる。
科学技術の進歩に期待するのではなく、それを即応できる制度に仕立て上げる覚悟が、今こそ問われている。
ネットからのコメント
1、今回の地震は予想される南海トラフ地震などの備えとして言い方は悪いかもしれないが、いい訓練になったのではないか。 津波が来るとなると多くの人が車で逃げようとするが、日本でもハワイでも大渋滞が起きて避難もままならなくなってしまう状況が起きた。 避難する際の最低限持ち出す荷物の準備やルートの確認、東日本大震災から10年以上が過ぎた我々に改めて津波の怖さと準備の大切さを教えてくれたように思う。
2、自分自身も海沿いのところに住んでいて先ほど避難しましたが、 とても波が高くなっていてあともうちょっとで家にまで来そうな勢いでした。 津波というのは本当に怖いですね。 誰も海に呑まれないことを願います
3、太平洋側の日本列島を縦断した津波。 幸いにも大きな津波にならずに済みましたが、自然災害への危機意識と避難の大切さをあらためて思いさせられた一日でした。 海に面する各地域で、避難所や高台に避難した人々の姿と、海水浴場に誰もいないテレビ映像に、近年にあった地震や津波の災害が教訓になっているのだなと思いました。
4、3.11の津波の映像をリアルタイムで見ていたので、「大したことなかった」「煽りすぎ」「電車の運休まで必要?」というコメントを見ると心が痛みます。警報が出ていてもすぐには津波が来なくて、一回せっかく避難したのに戻って犠牲になった方も少なくなかった。大丈夫と思った避難場所すら大丈夫ではなかった。炎天下の中の避難、大変だったけど、この程度で良かったと思った。次から季節ごとに非常持ち出し品を入れ替えておこう、子供もいるので屋根のある避難先も探しておこう、職場にいるときはどうしよう、など、より具体的に避難を見直すきっかけとなりました。あれだけ危機感ある放送しててもライブカメラには浜辺で遊ぶ人たちが写ってた地域もありました。津波の場合、数十センチでも人は流され死にます。南海トラフの場合は今日よりももっと避難時間は短いです。訓練になったと思えばいい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/8c2fe47ceee57528518611ff823adfbe6ce0506e,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]