事件概要:2025年5月中旬、中国の習近平政権は「節約励行・浪費反対条例」を改正し、公務での会食における高級料理や酒類、タバコの提供を禁じる新たな規定を盛り込んだ。これにより、地方の党幹部らの宴会で飲酒事故が相次いだ背景がある。特に河南省では白酒による死亡事故が発生し、政権にとって不祥事となった。条例改正後、地方政府や公的機関は過度な自主規制に走り、安徽省ではアルコール検査を実施、銀行員が麺代をおごられたことで3000元の罰金を科されるなど、厳しい規制が全国で広がった。
しかし、消費業界は大打撃を受け、特に飲食業は顧客の減少が顕著となり、経済に悪影響を及ぼした。政権はその後、規制の軌道修正を図り、外食産業への貢献を強調するコメントを発表したが、依然として自粛ムードが続いている。
コメント:今回の条例改正は、表向きは腐敗防止の名の下での施策ですが、実際には過度な規制が社会全体に深刻な悪影響を与えています。飲食業界の景気が急落し、企業や市民に不必要な負担がかかり、過剰な自主規制が生まれたことは、まさに形式主義的な対応と言わざるを得ません。このような「倹約令」の本質は、表面だけの取り繕いであり、実際には消費の冷え込みを招いて経済に悪影響を与えています。解決策としては、以下の3点が挙げられます。まず、規制を緩和し、実際の腐敗防止と経済活性化を両立させること。
次に、適切なガイドラインを設け、過剰な自主規制を抑制すること。そして、最も重要なのは、規制を社会全体に悪影響を及ぼさないよう慎重に適用することです。現状のままでは、政策の効果は薄く、社会的な混乱だけが続くことになるでしょう。
ネットからのコメント
1、中国が発展途上の時、まず富める者から富めとトップが言った。その通りになったが、結局貧しい人は貧しいままで、中国は共産と名乗るが真逆になっている。中国より資本主義のほうが平等に感じる。中国型は強い国を作れるが、貧しい弱い人たちの不満を力で抑え込んでると国民の幸福からかけ離れていく。会食禁止、質素倹約とか、江戸時代の改革のようだ。長期で権力を持つと、腐敗するのは資本主義でも普通にある。まずは、選挙制度を取り入れることかと思う。
2、何十年か前、茨城県知事か贈収賄で逮捕され、公務員の飲食が自粛されたらしい。そのため水戸市内の高級料理店が潰れた、と言う噂話を聞いたことがある。どの国でも接待による役人の飲食いは凄いのだろうな。
3、内巻き状況、と言う中国語表現は近年出てきた新語だが、いわゆるデフレスパイラルに陥っている事を諸々表現している言葉として受け止めている中国国内は経済不調が不動産から始まり、各都市で超高層ビルが建設途上で止まってしまったところが見られるまた、経済不調は就職難に直結し、毎年1000万人を超える新卒者のあてがい扶持が無く、結果待業と言う就職浪人が堆積している仕事が無いから家でブラブラしたり、バイトはあってもECサイトの現場仕分け物流作業員か、宅配電気バイク配達員、言わば肉体酷使の労働くらいだ民の政治不信や鬱積は溜まる一方だがこれと言った政策の舵取りは出来ていない何故だろうか?黄熊時代の13年ほどを振り返り計画経済で表向きの数字は伸ばしたし、国力も増して世界第2位の経済大国に変わった筈なのに、民はにはその恩恵は降りてこないばかりか貧窮度が寧ろ増した失望した民は海外流出する
4、中国共産党は今かなりの権力闘争が行われているように思える。昨年までの習近平への権力の集中、かつての毛沢東や鄧小平並みの核心という言葉で表される個人的独裁から集団指導体制への揺り戻しが起きている。最近の報道では解放軍に特にその動きが顕著であり、コロナ対策でのやり過ぎからこの倹約令の迷走も含めて習近平体制の綻びが出始めているのではないか。近く夏の北戴河での元老達との重要な会議が開かれるが、何か大きな動きがあるかもしれない。要注目だと思われる。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/10454cc11f100ef77d0fae9f34454cb4c4300bf0,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]