オーストラリア海軍は、最新型フリゲート艦導入計画において、日本を共同開発の最有力候補に選定し、優先交渉に入ることを発表しました。この艦は日本の海上自衛隊の最新鋭護衛艦「FFM」（もがみ型）をベースにしたもので、ドイツと競り合っていました。計画は最大100億豪ドル（約9500億円）規模で、2029年の納入開始を目指し、11隻の建造が予定されています。

新型艦は、対空戦と対潜水艦戦において高い効果を発揮する能力を備えており、ステルス性や高性能レーダー、ソナーを搭載しています。防衛装備移転三原則に基づく制限を超えて、共同開発により高性能武器の輸出が可能となります。

オーストラリアと日本の間で進行中の防衛協力は、軍事技術の発展に加え、武器の輸出市場拡大を意味しています。この計画が順調に進めば、他国とのさらなる協力が期待されますが、同時に、国際的な軍事バランスや倫理的な問題に対する議論も呼び起こす可能性があります。

新型艦の共同開発は、両国の防衛協力を深化させる一方で、武器輸出に対する社会的な反発も予想される。日本の防衛装備移転三原則に基づく武器輸出制限を超えた措置が取られることは、議論を引き起こすことが予見される。

新型フリゲート艦は、高性能で多機能な兵器として高く評価されており、これにより、日本とオーストラリアの防衛関係が強化されることが期待されますが、軍事技術の拡散に伴う懸念も無視できません。

ネットからのコメント

1、これは驚いた。性能面では日本のほうが良いものの、ドイツの方が２割安いと言う話だったし、日本の艦船は実戦を経験してるわけでもないし、兵器輸出の実績も乏しいだけに日本を選ばないのでは？という予想が強かった。QUADでの協力関係、外交関係を強化することを、今後の対中国を含めて国際情勢を考えて重視してくれたということなのかもしれないね。しかし、これは確実に良いことだね。

2、現状では優先的な交渉権というだけなので、決まったと考えるにはまだ尚早かと思います。オーストラリアは国内における製造や技術移転を強く求めてくるでしょうし、価格についても相当な要求が為されるように想像されます。ある意味で価格がこなれていて交渉余地の少ないドイツに対し、対抗条件を引き出すために固まり切っていない日本の条件を交渉を通して先に固めに来ただけ、と考えることもできるでしょう。とはいえ、今回で実績を作ることでASEAN圏への販路も開けてくるでしょうから、早期に実益を取りに行くことなく産業システムに育てていくことを目指して交渉いただきたいものです。

また、一方で心配になるのは肝心の造船業界における本当のところの中長期の能力確保ですけどね…。

3、これは大きな第一歩ですよ。もがみ型改は海自12隻＋豪海軍11隻で23隻もの大量産が望めます。となれば、量産効果によるコストダウンも期待できるし、優れた省人化と先進的な設計、生産性の高さは原型とも言えるもがみ型FFMで既に実証済み。ドイツのMEKOは過去の実績による手堅さが魅力だったけど、もがみ型の建造及び運用が実績として準用されたのかもしれませんね。更なる導入国が現れるかもしれません。ニュージーランドやシンガポールなんてひょっとしたらと言う気がします。

4、完全に決まるまで安心はできないがひとまず優先権を得られたのは大きい　性能面や関係強化の面で日本製とすべきみたいな報道は見たけど、輸出経験が無かったり価格は足が出てたりで蓋を開けてみるまでは分からなかったし　あとは価格だがここはまぁ中々難しいよね　単純に金額を引くのは難しいだろうけど投資や輸入で差額を埋めるとか技術移転でカバーするなんて手もあるだろうしこのまま契約に漕ぎ着けてほしいところ