オーストラリア政府は、2030年に運用開始予定の新型フリゲート艦の採用国として、日本の三菱重工業が開発した「もがみ型」を選定したと発表した。この艦艇は、オーストラリアの戦略的ニーズに適しており、同国は老朽化したフリゲート艦の代替として11隻の導入を計画している。予算は最大100億豪ドル（約9500億円）規模で、日豪は今後共同開発を進める。

日本にとって、これは防衛装備品輸出における2例目の成功となる。競争相手のドイツは、コストや統合性をアピールしたが、最終的には新しい設計である日本案が評価され、選定に至った。日本政府はこの提案を正式に承認し、さらなる防衛協力を進める方針だ。

オーストラリアが新型艦艇に日本の「もがみ型」を採用することは、日豪の強い戦略的協力関係を象徴する出来事であり、両国の防衛連携が一層深まることを示している。しかし、この決定が引き起こす可能性のある影響について慎重に考える必要がある。軍事装備の共同開発は、ただ単に技術面での優位性を追求するだけでなく、その背景にある政治的・経済的な駆け引きが絡む問題である。特に、オーストラリアは中国の海洋進出を意識していることが、この選定に深く影響していることは明白である。

こうした協力が一方的な軍事的優位をもたらす結果とならないよう、より広範な視点での戦略的な調整が求められる。

ネットからのコメント

1、オーストラリアはフランス製通常動力潜水艦の採用を決定していたにも拘わらず、それをひっくり返してアメリカ製原子力潜水艦の採用を決めた前例があり、まだ優先交渉の段階では今後本当に日本の艦船が採用されるかは予断を許さない。とはいえ豪海軍が日本の護衛艦を装備したら共同作戦をする際のインターオペラビリティの向上や日米豪海軍が共通の米国製兵器による運用で作戦の抗堪性も高まるでしょう。しかし本採用となれば戦前にタイに駆逐艦を輸出して以来の快挙ですね、素晴らしいと思います！

2、日本は魔改造を得意としてるから、オーストラリアが求める改造もお手の物だろう。オーストラリアの技術力、軍事力がどの程度なのかは正直不明だが、艦船の修理技術もパッケージ化するだろう。願わくばオーストラリアの兵器産業のノウハウなどがあればいい意味で日本は吸収してほしい。今はフランスの潜水艦に取られたが、将来日本の通常動力型潜水艦を採用する可能性も出てくる。

EUと反発する必要は全く無いが、アジア･オセアニア地域で準同盟関係を深めるのはとても重要。最後まで気を抜かず完全契約締結してもらいたい。

3、性能が素晴らしいので各国から引き合いが来る自衛隊装備。しかし値段があまりにも高くて折り合いが付かないことが繰り返されてきた。売る相手が国内、自衛隊限定では当たり前の話。最初から海外への販売を視野に入れて量産すればコストが下がり、日本の防衛力も上がるという当然の話。ようやくこれができるようになった。平和？東南アジアなどは仮想敵が中共なのに装備も中共製を仕方なく買いそろえるという奇怪な状況が続いている。日本製がそこそこの値段で買えるなら大歓迎されるだろう。

4、日本の護衛艦輸出は大変喜ばしいことではあるが、今の豪州政権は中国寄りみたいなので機密情報漏洩が心配。仏に負けた潜水艦はむしろ輸出出来なくて良かったとさえ思える。潜水艦の静粛性技術は世界トップクラスだし、潜水艦にとっても一番重要な技術。今回の護衛艦もステルス技術とか少人数化とか高度な技術が詰まってるから中国への情報漏洩は絶対に防いでほしいね。