1985年に進水したロシア海軍の唯一の空母「アドミラル・クズネツォフ」が度重なる事故、修理費の高騰、ウクライナ戦争の影響から改修が断念され、退役するとの報道が出ています。この空母は、かつてソ連海軍の威信をかけた切り札とされましたが、昨今では「恥の船」とまで呼ばれ、度々の事故によりその実用性が疑問視されていました。最新機を失い、重大事故が続発し財政負担が増加したことから、ロシア海軍は航空隊を陸上基地に移す措置も取らざるを得ませんでした。
ロシア海軍の誇りだった「アドミラル・クズネツォフ」の転落は見るに耐えません。度重なる故障や事故、そして莫大な修理費用、それらが示すのは技術的欠陥と制度の脆弱性です。古い推進システムが問題を引き起こし、改修のための適切な施設も不足している現状、これは単なる過去の遺産の老朽化ではありません。問題の本質は、戦時財政の歪みと無計画な戦略展開にあり、ここにメスを入れる必要があります。まず、技術的な検査体制の再構築をし、安全性を高める対策が不可欠です。次に、資源配分の再設計と長期的な防衛戦略の見直しが求められます。最後に、国際的な協力体制の構築により、技術と情報の交換を進めることが、問題解決の鍵となるでしょう。無計画な軍拡と古い価値観への執着、これらが現代の真の安全保障を脅かすという痛烈な現実を突きつける必要があります。
ネットからのコメント
1、そもそもあれがソ連の切り札なんか聞いたこともないが。最低限持ってなきゃ超大国の威信に関わるから持ってただけで、アメリカの圧倒的な機動艦隊には最初から質も量も勝ち目が無かったしそれで勝つ気も無かった。だから早々に見切りをつけて対艦ミサイルの大量配備・飽和攻撃に舵を切った訳だし、アメリカはそれに対するためにイージスシステムを開発した。
2、世代の違いはありますが、本格的な空母機動部隊(打撃群)を運用できたのは今日まで米国と日本のみです。機動部隊同士の決戦をしたのも日米だけです。日本は太平洋戦争に敗れたとはいえ卑屈になることはありません。おそるべき力を持っていたことを忘れてはならないと思います。
3、結局は空母持ってるほうが自尊心は高められると思うけど、実際のロシアの立地、現在の世界情勢をみたら空母持つより潜水艦と無人機開発に力を入れたほうが良いでしょうね。とはいえ本来は海上で船に乗る予定だった乗組員たちもまさか陸上の戦闘に派遣されることになるとは思ってもいなかったでしょうね。
4、のちに「遼寧」になる2番艦ヴァリャーグを中国が修復・改造する際、機関部は保存状態の悪さや、意図的な破壊箇所の他にそもそも設計上、安全性に疑問がある箇所や故障の際に致命的な事態になりそうな構造があったり、かなり手を入れなければ実用上問題がある箇所が多かったそうなので、クズネツォフ級は1番艦の艤装の出来・不出来以前に欠陥設計だったということですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/445bce39df23b935cbc42565b4269b1d476533c7,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]