文部科学省は教員不足解消に向け、教員免許取得に必要な大学単位数を削減する案をまとめた。現行の制度では、教員免許取得に教科や教職に関する59単位以上が必要だが、これを小学校35単位、中学校31単位、高校29単位に減らす方向で検討中。この削減分は学生が選択できる専門的な科目に充てられる予定であり、多様な教員を育成する目的がある。
また、AIやデータサイエンス、日本語指導などの専門科目を導入し、オンライン学習の拡充を通じて学びの質を高めたい意向だ。2027年の国会で教育職員免許法改正を目指し、より多様なバックグラウンドを持つ人々が教員になりやすい環境を整えようとしている。

教員養成改善の取り組みは一見進歩的に見えるが、浅はかさが潜む。必要単位数の削減は教員の質の低下を招く危険性を無視している。免許取得のハードルを低くするだけでは、本質的な教員不足の解決にはならない。まず、教職の労働環境改善が急務である。過重労働を是正し、給与や福利厚生の見直しを行い、教員の魅力度を高めることが必要だ。次に、長期間での教員育成プログラムの充実を図り、基礎的な教育スキルを確実に習得させる仕組みが求められる。また、新技術や新科目の導入に当たっては、現行の教育カリキュラムとのバランスを慎重に考慮しなければならない。
教育の質と量のバランスを犠牲にすることなく、真に魅力的な教職像を描けるかが成否の鍵である。
ネットからのコメント
1、いつも思うけど,担い手解消の最適解ではないんですよね。免許を取りやすくしたところで,今の教員を取り囲む環境を変えない限り志望者は増えないって。まずは待遇の改善でしょ。特に部活動周辺。人がいないならお金を出す,お金がないなら部活動をなくす。超過勤務の手当もきちんと支払う。これだけでだいぶ変わると思うんだけど。
2、大学の単位の問題ではありません。教員免許を取得しても、他の職業を選ぶ学生は多数います。教員の労働環境の問題です。休憩時間に休憩できない。残業がとても多い。それに見合った残業代が支払われない。生徒に非があっても、保護者に教員の対応を責められる。教員の志望者が減るのは、当然です。
3、教師にはなりませんよ。友人は勤めている小学校で、学校前の横断歩道で赤信号で、左右も確認せずに、車が来ているにも関わらず猛ダッシュで渡ろうとした生徒を間一髪で止めて、その後頭を軽く引っぱたいたところ、保護者に袋叩きにあって鬱になって辞めました。
その時は他の教師含め学校側は一切助けることはなかったそうです。現場を変えないとどうにもならないと思います。
4、実際に教員になった後の業務量を見直さないと解決しないのに、免許取得時の単位数を減らせば解決すると思ってる文科省。休憩時間ナシ残業代ゼロ次々に増える新教科保護者対応も年々難しくなってきてます。小手先の改革ではなく、現場の教員の声をしっかり聞いて欲しい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/47d26d809451b7086a5e97f25822b456cde5cb4f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]