福井県敦賀市の新型転換炉「ふげん」の原子炉補助建屋で、23日に放射性物質を含む水漏れが発生しました。この事故を受けて中国政府は24日、日本の原子力施設の運営と管理に深刻な欠陥があると表明しました。中国外務省の報道官は、水漏れ事故が日本の安全規制の不備を明らかにしたとし、福井県の事故に加え、今月8日に青森県六ヶ所村の再処理工場で発生した地震による放射性物質の流出事故についても触れました。

報道官は、日本に対して原発の廃止と放射性廃棄物の適切な処理を求め、国際的な監視を受け入れるよう促しました。

この一連の事故は、日本の原子力施設の運営管理について多くの問題を浮かび上がらせています。放射性物質が漏れるという事態は、当然安全管理体制における重大な欠陥を示しており、多くの人々に不安を与えています。日本の原子力施設は、過去の事故から多くの教訓を獲得したはずですが、これらの事故がもたらす懸念は、積極的な安全対策がまだ不十分であることを示しています。

この問題の根本には、まず、国際基準に沿った厳格な安全規制の欠如があると考えられます。加えて、企業の利益を優先する風潮や、政府機関の監視の脆弱さも指摘されます。これらの要因が重なり、再発防止策が不十分な状況です。まず、日本政府は、国際的に認められた専門機関を招き、施設の全面的な評価を実施すること。

次に、独立した監視機関を設立し年中無休での監視体制を敷くこと。そして、第三に、原子力に依存しない持続可能なエネルギー政策に転換するための国家的プロジェクトを開始することが必要です。

原子力の安全性は市民の安心と社会の安定に不可欠な価値です。この機会を活かし、真に安心できる社会を築くために、価値観を見直す時が来ています。

ネットからのコメント

1、そう言う中国こそ、IAEAの査察を自主的かつ積極的に受け入れてはいかがか？黄海に面した乱立する原発の排水のモニタリングのみならず、武器としての核の扱いの透明性も含めてね。また、大気汚染から水質汚染まで、自然環境の管理が出来ないなら、人類としての工業の運営と管理に深刻な欠陥があると言わざるを得ません。地球全体に迷惑をかける前に足を洗ったらいかがでしょうか？

2、中国ではレアメタルの採掘・精製過程で天然由来の放射性物質が発生することが知られているが、その管理や規制が十分に機能しているかには大きな疑問が残る。世界の約9割を生産しているにもかかわらず、放射線量や大気汚染、水質汚染に関する明確で検証可能なデータは乏しく、第三者による継続的な監視体制も見えない。

過去には環境問題が隠蔽されてきた前例もあり、実態が正確に公表されているとは言い難い。日本の処理水放出を批判する前に、どちらの環境リスクがより深刻なのか、客観的かつ透明な比較を行うべきだろう。

3、福島処理水に関して、日本に対しては中国側が強い反発を示しており、日本産水産物の輸入禁止措置を取ってはいるが、中国自身の複数の原発は福島処理水の年間放出量よりもはるかに多いトリチウムを放出しており、周辺国への説明が不十分であると、読売新聞などが指摘しています。中国は核汚染水と呼び日本を批判するが、中国の原発からのトリチウム放出量は年間最大約6.5倍。日本の年間放出計画（22兆ベクレル以下）を大きく上回ってますからね。先ず自国を解決してから言って欲しいものです。国際機関の監視の下で安全性が確認されている日本とは対照的です。 これは核装備発言に対する中国の言いがかりも同じでようなものです。

4、中国には原発事故の情報がまったく出てこない。実にすばらしい。情報管理の完成度が極めて高いのだろう。一方、日本では軽微な水漏れでも即時公表され、原因分析と再発防止策が検討される。