昨秋の兵庫県知事選に関連して、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が名誉毀損や脅迫、威力業務妨害の容疑で書類送検されましたが、神戸地検は証拠不十分を理由に不起訴処分としました。問題の発端は、立花氏が元西播磨県民局長の死亡原因を奥谷謙一県議が隠蔽したとSNSで主張したことです。奥谷氏はこの件で告訴状を提出しましたが、立花氏は不起訴となりました。

それでも奥谷氏は名誉毀損で民事訴訟を検討中で、さらに検察審査会への申し立ても視野に入れています。

この事件は、名誉毀損や言論の自由の境界が曖昧な現代社会の問題を露呈しています。まず、証拠不十分という結果で不起訴となったとはいえ、デマの拡散が他者の名誉をどう損ねるかを再認識する必要があります。現行法の粛清にも関わらず、社会はオンラインプラットフォームでの無責任な発言を許容している状況が続いています。政治的人物が公共の場で倫理的責任を果たさないことがよく見受けられ、多くの人々が不信感を抱いています。

まず一つ目の解決策は、法律の改正です。名誉毀損を取り扱う法律を見直し、デジタル時代に合った厳格なルールを導入することが求められます。二つ目は、教育プログラムの強化です。主にオンラインリテラシーや倫理に関する教育が必要です。

最後に、プラットフォーム自体の監視体制を強化し、違反行為への厳しいペナルティを設けることです。

我々が直面している問題は、言論の自由と名誉毀損のバランスをいかに保つかという広範で複雑な課題です。この事件から得られる教訓を活かし、より成熟した社会へと進化するための手段を講じるべきです。

ネットからのコメント

1、これから先に同じ事（多数で公職者自宅に押しかけて根拠のなく真実相当性のない陰謀論で大騒ぎする）やっても不起訴になってしまうけどいいのか？こんな先例社会の安定の為に不問に付して良い訳ない

2、こんな危ない奴を不起訴で罪に問えないなんて何の為の司法なのか。県議の自宅前で「出て来い〇〇」「逃げるな卑怯者」等と恫喝している動画は悪徳金融の借金取立てか暴力団の襲撃と何ら変わらない。日本のどこかの優秀な弁護士さんで彼を2度と世に出さないくらいの罪にとえる方はおられませんか。

3、自宅を事務所として登録している以上、政治活動に伴う抗議や街宣が来る可能性は一定程度想定できたはず。結果として不起訴判断が出た以上、自身のリスク管理や対応の在り方も冷静に振り返る必要がありそうですね。

4、政治家に対する名誉毀損は一歩間違えれば言論統制にもなりかねない。自民党議員を誹謗中傷したマスコミを片っ端から名誉毀損で逮捕なんてなりかねないので慎重にすべき。脅迫や威力業務妨害はそういう政治的配慮があまり必要ないので、略式でもいいから起訴したほうが良かったとは思います。